ショッピング体験の視覚化を進めるShopifyがARスタートアップPrimerを買収

Shopify(ショッピファイ)が米国時間6月11日に発表した買収のニュースの中で、同社は拡張現実(AR)のスタートアップPrimer(プライマー)のチームを獲得したことを明らかにした。Primerはユーザーがタイルや壁紙、ペンキで自分の家の中の壁がどのように変わるかを視覚化できるアプリを手がけている。

ブログへの投稿の中で、Primerの共同創業者のAdam Debreczeni(アダム・デブレチェニ)氏とRuss Maschmeyer(ラス・マッシュマイヤー)氏は、買収取引の一環としてPrimerのアプリとサービスが7月に終了すると明らかにした。買収後、Primerの8人のチームはShopifyに移る。

Primerは、ユーザーが iPhoneやiPadとAppleのARプラットフォームのARKitを使いながらデザインがどんなものになるのかを直接視覚化できるようにするために、何十ものタイルテキスタイルデザインブランドと提携した。PrimerのアプリはAppleに何回か取り上げられ、App Storeの編集チームが素敵な感じに紹介したりしている。

買収取引条件は明らかにされなかった。Primerの出資者はSlow Ventures、Abstract Ventures、Foundation Capital、Expaなどだ。

ARがいかにオンラインショッピングに影響を与えるかについての話はたくさん交わされてきた。しかしホームデザインでの統合はさておき、実際に消費者が活用する方法はそれほど多くなかった。Shopifyは自社でAR統合に取り組み、ユーザーが現実空間に商品を取り込めるよう、売り手による店舗への3Dモデルの統合を可能にしたが、開拓する余地がまだ多く残されているのは明らかだ。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Shopify拡張現実買収eコマース

画像クレジット:Primer

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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