スタートアップが成功のために守るべき10箇条

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編集部記 :Carol BroadbentとTom Hoganは、シリコンバレーのマーケティングエージェンシーであるCrowded Oceanのファウンダーでマーケティングの専門家である。同社は、35社以上のスタートアップをローンチし、その内10の会社は売却か株式公開を行った。

事業を開始してから10年の間に35社以上をローンチし、幸運なことにいくつかのユニコーン企業(Palo Alto Networks、Nimble Storage)や優秀な白馬企業(Sumo Logic、Trifacta、Snowflake Computing)に携わることができた。多種多様な企業と関わる中で、様々な成功と失敗も見てきた。成功する企業の特徴は何かと尋ねられることが多いため、このリストを作成した。10箇条は以下の通りだ。

1. 優秀な人しか採用しない

Warren BuffetのBerkshire Hathawayやその他のビジネス界の巨人と同様に、全てのスタートアップは素晴らしいチームを作るのにあたり「無能な人はお断り」のポリシーを掲げるべきだ。このルールを掲げている会社はこのリストの通り だ。全てのスタートアップもこのリストに掲載されるように努めるべきだろう。(もしこのルールに同意しないと言うなら、自身が優秀な人材かどうかを今一度問うべきだ。)

2. 競合他社から学び、盗むこと

ほとんどのスタートアップは近視のようだ。自社のプロダクトや技術しか見えておらず、直近のことしか考えていない。しかし、同じ道を辿った競合他社も多いはずだ。そうでなければそこに「市場」は存在していない。私たちはクライアントに対して、競合他社の失敗だけでなく成功からも学ぶように助言している。競合他社のメッセージ、キーワード、コンテンツ計画と顧客獲得戦略を研究するということだ。他の人が考えた素晴らしいアイディアを借りたり、アレンジしたりすることは、恥ずかしいことではないと私たちは考えている。

3. 良いチームを作るにはダイバーシティを考慮に入れる

私たちが関わったスタートアップの多くは、ダイバーシティに力を入れている。様々な国の人が働いている。しかし、性別に関してのダイバーシティは、あまり取り入れられていない。このデータは、チームに女性を採用している企業の方が成功していることを示している。素晴らしいチームを作るには、ダイバーシティを意識した雇用を早い段階から行うことが重要だ。バックグラウンドや考え方が異なるプロを雇うこと、そしてスタートアップの企業文化のDNAになるよう、早い段階から女性を雇用するということだ。

4. 仕事は終わらせることが大事

多くの時間と資金があれば、スタートアップチームは完璧な物を作り出すことができるだろう。成果物の細かい部分まで抜かりなく仕上げることができる。しかし、このようなことは長期的には上手くいかない。なぜなら急成長するスタートアップには、時間やリソースが充分でないことの方が多いからだ。ゲームを制するのに重要なのは質ではなく、量ということになる。チームの生産性を高めるためには、設定したゴールに到達する必要はあるが、完璧を追求するための最後の2%を追いたい気持ちは抑えることだ。

5. 全てのローンチは二度遅れると思うこと

大手テクノロジー企業と10年以上にも渡って仕事をし、何百というプロダクトをローンチしてきた経験から、このルールはどこにでも当てはまることを見出した。何故そうであるかは定かではないが、正しいことに間違いない。カスタマーによる妥当性の検証が遅れたり、UIの全体的な点検作業が遅れたり、モンキーパッチが上手く動作していなかったりといったことが発生する。スタートアップはローンチ日が遅れる可能性を考慮にいれておくべきだろう。優秀なスタートアップは、事業を左右する重要な要素(例えば、資金調達や人材採用の強化)のタイミングとローンチのタイミングを慎重に考えている。

6. 解雇は素早く

採用のミスマッチはどのスタートアップにも起きる。良い人材だが採用する時期が早すぎた場合や企業に合わない人材を面接で見抜くことができずに採用した場合もある。覚えてほしいのは、スタートアップは俊敏であるべきだということ。ミスマッチが起きた理由は関係ない。軌道修正することの方が大事だ。合わない人材が速やかにオフィスから去ることで、他のチームメンバーが失敗を認識し、そこから挽回して前に進むことができる。

7. 企業文化は作るべきだが、執着すべきではない

無料のドーナッツやランチタイムの肩のマッサージ、職場に犬を連れてくるといった制度は、スタートアップの看板を魅力的にするものである。しかしそれは、「今月のスタートアップ」特集に掲載する内容であって、対外的に会社を魅力的に見せるものに過ぎない。候補者を面接する際にも、自社を良く見せることができるものではある。しかし、このようなことは自社が重要としている価値観や企業のDNAから発生したものだけを取り入れるべきだろう。目標を明確にし、あとの実行はオフィスマネージャーに任せ、あなたはビジネスに注力することだ。

8. SWOT分析を自ら行い、全社に伝えること

私たちはスタートアップクライアントのマネジメントチームに対し、有用性が実証されている「SWOT分析」の強み、弱み、機会、脅威を用いて自社の分析を行うよう促している。それぞれのメンバーがSWOT分析を行うと、各自の考える戦略に開きがあることが分かる場合が良くある。SWOT分析自体は50年以上前から存在するものだが、マネジメントチームの中のそのような開きを埋めていき、物事の優先順位を共有することができるとても有用な手段だ。SWOT分析で得られたことを保存しておくのではなく、スタートアップでは社員の全員が共有できるように伝えることが重要だ。

9. 外部に委託するなら専門家に依頼すべき

ウェブデザイン、写真素材、ライティング、UIのデザインといったマーケティング部分をアウトソースする場合は、専門家に依頼すべきだ。アーリーステージのスタートアップは大手企業に依頼して、大企業の名前を背負った人と仕事すべきではない。新米のプレーヤーと仕事をする可能性が高いからだ。彼らに何かを教えたり、メンターになったりする時間はない。仕事を依頼するなら、専門家が担当することが保証される、特定の分野に特化した小さい企業に依頼すべきだろう。

10. 全てを検証すること

スタートアップのマーケティングというのは、賢明な推測と検証が全てだ。そして、それを何回も繰り返すことだ。プロダクトの価格設定や、無料ダウンロードのボタンの色まで、ウェブサイトの全ての要素はテスト対象であり、フィードバックに基づいて検証し、変更を加えるべきものだ。ただし、おおっぴらに検証中だという言うのは聞こえが悪いので、パイロット版だと言う方が良いだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

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