スタートアップのテック・イベント「TechCrunch Tokyo 2017」を11月に渋谷ヒカリエで開催

毎年秋にTechCrunch Japanが開催しているイベント「TechCrunch Tokyo 2017」の開催日が11月16日(木)、17日(金)と決まったのでお知らせしたい。今年も東京・渋谷のヒカリエでの開催だ。これでイベント自体は通算7回目、ヒカリエでの開催は4年連続となる。過去2年は参加者数が2000人を超える規模となっているが、今年もたくさんの方々に来て頂ければと思う。

まだTechCrunch Tokyoに参加したことのない読者向けに、どんなイベントであるか、簡単に紹介したい。

渋谷ヒカリエの大ホールはいつも満員。多くのスタートアップが「デビュー」を飾る

2017年のイケてるスタートアップが一堂に集まる

最大の目玉企画は「スタートアップバトル」だ。これは創業3年未満のスタートアップ企業が競い合うピッチコンテストだ。

毎年100〜150社からの応募があり、日本を代表するVCを中心とした審査員による書類審査を経てステージでの発表にのぞむ。TechCrunch Japanが日々報じている多くのスタートアップ企業がその創業期にTechCrunch Tokyoのバトルに登壇していて、その後の資金調達や顧客獲得、メディア取材へと繋げる「デビュー戦」の場となっている。過去のバトル登壇企業の資金調達総額は300億円超。毎年会場のヒカリエホールでは立ち見客も続出する日本最大級のピッチコンテストとなっている。スタートアップ企業のコアにいる起業家や投資家はもちろんこと、大手有力企業のアライアンス担当者や事業開発部門の人々も数多く見に来ているのが、ほかのスタートアップ関連イベントの違いの1つになっている。例年、米国TechCrunchからも記者が参加。国外から存在や活動が見えづらい日本のスタートアップ企業にとってグローバルデビューのチャンスでもある。

創業間もないスタートアップの起業家がピッチ

優勝チームに賞金100万円が贈呈されるほか、各種賞をご用意

スタートアップバトルはハレの舞台であると同時に、戦いの場でもある。

翻訳の問題から日本では「バトル」と言っているが、米国の本家TechCrunchでの元々の名称は「バトルフィールド」(戦場)だ。ステージ上で起業家たちがVCからの厳しい質問をさばき、いかに注目と資金を集めるかを競うというニュアンスが込められていたからだ。

TechCrunch Tokyoでも昨年からはステージ上に著名VCや経営者たちに登壇してもらい、起業家がピッチを終えると同時に質問タイムを開始。多くのビジネスモデルを見てきた投資家たちが、実際に投資判断をするのと同じくらいの真剣さで質問を投げ、起業家が応じるという形にしている。一般的に言えば起業家というのは、特定の事業ドメインについて、ものすごく幅広い知識と深い洞察を持っている。投資家は広く俯瞰した視点と過去の経験・知見から汎化した鑑識眼を持っている。だから、そのやり取り自体が学びの多いセッションとなる。起業志望の人はもちろん、大企業で新規事業を探している人にとって、テックビジネスの最前線を学べる絶好の機会でもあると思う。

例えば、昨年優勝した「小児科オンライン」のピッチと質疑は以下のとおりだ。

VCを中心とした審査員からの質問にその場で回答する起業家

 

TechCrunch Tokyoの「卒業生」も多数登壇

一昨年から始めた「プロダクト・アップデート」というミニセッションは、TechCrunch Tokyoの「卒業生」とも言える起業家たちに、その後の活躍やプロダクトの新機能、サービス成長の様子をTechCrunch Japanのライターが聞き出すという趣旨のコーナーだ。去年一気に起業家の登壇者数を増やしたが、今年はもっと増やしたいと考えている。

会場となるヒカリエにある通路やホワイエをフルに使ったブース展示コーナーにも多くのスタートアップ企業をお呼びする予定で、TechCrunch Tokyoというイベントは「いまイケてるスタートアップが一堂に集まる場」と思ってもらえれば間違いない。これまでこうしたイベントに足を運んだことがないものの、スタートアップや起業に興味があるという層の人々も大いに歓迎したい。

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シリコンバレーの「今」が分かる

日々海外ニュースとしてお伝えしているように、スタートアップ・エコシステムは世界じゅうの都市で発展を始めている。そうはいっても流入資金規模や成熟度、影響度の点でシリコンバレーに比肩する場所はない。そのシリコンバレーのニュースを日々日本語でお伝えするのがTechCrunch Japanのメディアとしての軸の1つ。その立ち位置はTechCrunch Tokyoでも同じだ。

毎年、シリコンバレーから注目の起業家や投資家を招待してキーノートスピーチをお願いしているほか、テクノロジーのトレンドを、その筋の専門家に概説してもらう「テック・トレンド」というセッションも設けている。去年はVRやAIのキーパーソンに登壇頂いた。ほかにも国内のトレンドや注目テーマを取り上げたパネル・ディスカッションも毎年ご用意している。

「お勉強」ぽいセッションだけではない。「ファイアー・サイド・チャット」と名付けたセッションは暖炉の前で親密に、そしてカジュアルに語り合うように起業家にストーリーを語ってもらうというトークセッションになっている。例年、成功している日本人起業家なども登壇するセッションでもあり、連続起業家など成功している人たちの生の声が聞ける貴重な場だ。

スピーカーや具体的なセッション、その他のプログラムについては順次アナウンス予定なので、まずは11月16日、17日の木曜日・金曜日をカレンダー上でマークしておいてもらえると幸いだ。そうそう、去年のTechCrunch Tokyo 2016関連の記事は、ここからまとめて見ることができるので加えておこう。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。