スタートアップのプロダクトのコンテンツではなく機能の違いとその効果をテストするAirship

Facebookのアプリが友だちのとちょっと違う、と不思議に思ったことがある人は、Facebookがとてもユニークな、的を絞ったやり方で機能をテストしていることを、自分の体験として知ったのだ。

Airshipは、FacebookやDropboxなどがやってるそんな機能テストを、小さなスタートアップでもできるようにする。しかも、ごく簡単に、苦労なく。Y Combinatorのこの前のクラスを卒業したAirshipは、自分のプロダクトをユーザーのコードに直接統合し、テストしたい機能を、ねらったターゲットグループだけにonできるようにする。

いわゆるA/Bテストをやるツールはすでにいろいろあるが、それらはほとんど、コンテンツのテストに限られている(たとえば色や形の違い、文章の言い回しなど)。Airshipは、プロダクトとその機能のレベルで、まったく異なる体験を対象ユーザーに提供し、顧客とプロダクトとの対話的関係の、根本的な違いをユーザーであるスタートアップに教える。

“スタートアップが自力でこれをやるのは、とても難しい”、とAirshipの協同ファウンダーAlvin Yapは言う。“うちは、いろいろとコントロールできるようにした機能を、ユーザーがさまざまなターゲットグループに提供して、それらをテストできるようにする”。

異なる機能をテストできることにより、ユーザーであるスタートアップにはプロダクトの正しい方向性が分かり、どの機能がどのグループに否定的に受け止められたかも分かる。Yapによると、SnapやDiggのデザイン変更が失敗したのも、機能のレベルの判断(どんな機能をどんなターゲットグループへ)が欠けていたからだ、という。複数の機能候補があるときは、ターゲットを絞ることが正しい判断のために重要である。

Airshipは今、アナリティクスのSegmentと統合されているので、機能の受け取られ方の違いが数字で分かる。今後はもっとさまざまな統合に力を入れて、またコントロールの仕組みも、もっと細かく多様にしたい、と同社は言っている。

Airshipの利用料金は、月額80ドル(年払いなら月額64ドル)からだ。テストする機能の数が多いほど、料金は高くなる。また、14日間の無料トライアルもある。

ではAirshipを訪ねてみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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