ストック画像/ビデオサービスのVideoBlocksが360度ビデオをレパートリーに加える、VRにはまだ懐疑的

会員制やふつうのマーケットプレースとして、使用料有料でさまざまな画像やビデオを提供している“ストック画像サービス”のVideoBlocksが今日(米国時間4/18)、その提供品目に360度ビデオを加えた。

VideoBlocksのファウンダーで常勤会長であるJoel Hollandによると、同社はコンテンツを(主に会員制用のライブラリのために)自分で作る場合と、Ovrture, DeepVR, 360labsなどのパートナーからのプロの作品を利用する場合がある。そしてパートナーからの作品に、最近では都市や風景、ビーチなどの360度ビデオがある。また無制限のダウンロードができる会員制のライブラリには、主にニューヨークやロサンゼルスなどの都市の360度映像がある。

そのほかのコンテンツプロバイダたちも、同社とパートナーしてビデオを提供したがっている。VideoBlocksの収益は会員制サービスからなので、マーケットプレースにおける一回かぎりの利用は売上が全額、コンテンツプロバイダへ行く。

Hollandによると、同社の有料会員は今14万名/社を超えている。そして、今年の、コンテンツプロバイダへの支払い額の予想は約600万ドルだ。

Hollandは、自分はVRコンテンツに対しては懐疑的だった、と認める。同社は今でも3Dビデオを完全に無視しているが、まあ賢明な判断だろう。Hollandは語る: “VRには懐疑的だったが、装置のメーカーたちがカメラも作り始めたようだから、そろそろ市場も本物になるかな、と感じている”。顧客からはすでにVRコンテンツの要望はあるが、もうすこし様子を見たい、と彼は言っている。

しかし、360度ビデオには、今からすでに、さまざまな商用利用があるだろう、と同社は見ている。プロモーション用にYouTubeにポストするだけでなく、自社のアプリで使うこともありえる、と。Hollandによると、同社の提供コンテンツを直接利用するのではなく、自分で360度ビデオを作るための参考にする、という使われ方も多い。しかし、360度ビデオの自作は、企業にとってまだまだ、難しいし費用もかかるのだ。

今のところ同社のマーケットプレースには40〜50本、会員制ライブラリには10本あまりの360度ビデオがあるが、今後は急速に増やしたい、という。マーケットプレースでは、単眼ビデオが399ドル、立体映像なら499ドルだ。360度ビデオにはまだ標準フォーマットがないので、同社はいろんなコンテンツプロバイダから各種のフォーマットのビデオを集めている(あらかじめフォーマットを特定・指定しない)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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