スマホでネイティブ級の英文が書ける、「Ginger」がAndroid向けキーボードアプリ

スマホでFacebookやTwitterに英文を投稿する際、恥ずかしいミスにさよならできるかもしれない。イスラエルのGinger Softwareは4日、入力した英文をネイティブレベルの表現に最適化してくれるAndroid向けキーボードアプリ「Spell Check & Grammar Keyboard」を公開した。2週間利用できる無料の体験版があり、正式版は990円で販売する。

Ginger Softwareは、文法やスペルを文脈に合わせて修正するツール「Ginger(ジンジャー)」や、入力した英文に対してネイティブレベルのフレーズ候補を提示するツール「Rephraser(リフレイザー)」を提供するベンチャー。

今回公開したSpell Check & Grammar Keyboardは、両ツールをスマホのキーボード経由で利用できるようにしたもの。修正案として提示された表現はタップするだけで入力できる。英文のチェック機能だけでなく、通常の日本語入力も利用可能。フリック入力やQWERTY配列、Google日本語入力の「Godan」にも対応している。

英文を修正する仕組みとしては、ウェブ上にある1兆5000億以上の英単語や英文フレーズを言語・統計解析し、最適な英語表現をレコメンドしている。決まったルールに基づいたスペルチェッカーツールと異なり、統計と言語解析を用いて訂正候補を提示するため、文脈や時制を考慮したチェックが行えるのが特徴という。

最適化する例としては、「ビールでも飲もう」と入力するつもりが「Let’s grab a bear」(熊をつかもう)と入力してしまった場合、文脈を踏まえて「Let’s grab a beer」と修正してくれる。「at」「on」「in」などの前置詞を訂正したり、「more round」を「rounder」と訂正するなど文法もチェックする。

Spell Check & Grammar Keyboardを運営するGinger Softwareは、2008年にイスラエルで設立。主力製品のGingerは2013年末までに世界で450万インストールに上り、月間アクティブユーザー率は6割を超えるという。2012年8月にはHorizons VenturesやHarbor Pacfic Capitalより500万ドル、既存投資家より50万ドルの投資を受け、これまでの合計投資額は2100万米ドルに上る。

iOS版アプリについてはAppleがサードパーティ製のキーボードアプリを許可していないため、3月末をめどにテキスト入力アプリとして公開する予定だ。


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。