スマホやスピーカーで住宅をまるっとスマート化、「住宅のOS」手がけるSOUSEI Technologyが4.5億円調達

家の状態管理アプリなどを提供するSOUSEI Technologyは1月25日、あいおいニッセイ同和損害保険、京都大学イノベーションキャピタル、信金キャピタルから4億5000万円を調達したと発表した。リードインベスターは調達総額のうち3億3000万円を出資したあいおいニッセイ同和損保だ。

SOUSEI Technologyは、奈良県で注文住宅事業を行うSOUSEIのIT部門を2018年8月に分社化したことで誕生したスタートアップだ。現在、同社は住宅領域で2つのサービスを手がけている。マイホームアプリの「knot」は、マイホームに関する様々な情報を一括して管理できるアプリ。建築図面、住宅の取扱説明書などの書類やアフターメンテナンスなどの情報を管理できる。アプリには住宅の完成予定日までの日数や、次にいつ定期点検があるのかなどを確認できる機能もある。

同社はknotのほかにも「v-ex(ベックス)」と呼ばれるプロダクトも展開している。これは、専用デバイスを自宅に取り付けることで、家電の遠隔コントロールや住宅の状態管理などが行えるようになるというもの。スマホやスマートスピーカー経由でリモコン起動の家電(テレビ、エアコン、照明など)を操作できるようになるほか、温度・湿度・気圧をスマホアプリ上でチェックできるようになる。

v-exは2018年7月に販売開始。今後もさまざまな機能を追加することで様々なアプリケーションを備えた「家のOS」デバイスとして進化させていくという。

HOME OSデバイスの「v-ex」。写真は同社Instagramアカウントより。

SOUSEI Technologyは今回調達した資金を利用して、各サービスのマーケティングと開発能力を強化していく。特に、今回の資金調達ラウンドでリードインベスターを務めたあいおいニッセイ同和損保とは、本ラウンドを期に「InsurtechとReal Estate Techの新たなビジネスモデル実現を目的に共同で研究開発を行っていく」としている。

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TechCrunch Japan

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