スマートフォンがもっとスマートになる日常ユーティリティ集アプリAgent

【抄訳】

20世紀のユーザは、電話機の動作や機能をカスタマイズできなかった。留守電のようなもの以外は。

スマートフォン全盛期の21世紀には、自分の電話機にいろんなことをさせられる。

というわけでAndroidアプリAgentは、これまでの、単一機能のスマホアプリが見逃しがちだった、細かな日常的ユーティリティ集だ。スマホに搭載されているセンサをフル活用して、ユーザがこれからどこで何をしようとしているのかを感知し、それに応じていろんな設定を自動的に変える。今運転してる? じゃあテキストメッセージには、自動応答してあげよう。車をどこに駐車したか忘れてしまった? だいじょうぶ、ちゃんとおぼえているよ。今寝てるね? では、重要な電話だけを取り次いであげよう。

Agentは、Egomotionのアプリ“Trigger”の進化形だ(その前は“NFC Task Launcher”という名前だった)。Triggerの場合は、NFCのタグに対してプログラミングをして、どこで何をするかを携帯に教えた。たとえばベッドの横のナイトテーブルにタグを貼っておき、あなたが寝たら電話機を黙らせることができる。車の中に…カップホルダーがいいかな…貼っておくと、あなたが運転を始めたら大好きな曲をかけてあげられる。

そしてやがてチームは、ほとんどの場合、NFCなんか要らないことに気づいた。ナイトテーブルにNFCタグを貼るよりも、電話機を一定時間黙らせる方が簡単だ。車のカップホルダーにタグを隠しておくより、ユーザが車のBluetoothに接続したことを検出した方がはやい。というわけで、Agentが生まれた。

AgentはTriggerからNFCを取り去り、代わりにハンドセットが内蔵している機能(加速度計、時計、WiFi、Bluetoothなどなど)を利用していろんなサービスを提供する。するとセットアップがずっと簡単になり、エージェントと呼ばれるいろんなアクションを仕込むことができた*。〔*: エージェント、Agent、代行者、ユーザに代わっていろんな仕事をする人。〕

今Agentアプリがあなたのスマホに仕込むエージェントは5人いる:

  • バッテリーエージェント: 電池残量が少なくなると、画面を低輝度にする、データのオートシンクをやめる、Bluetoothをoffにする、などなどによって、時間稼ぎに努める。充電器が接続されたら、これらをすべて元に戻す。
  • スリープエージェント: 一定時間電話を沈黙させるが、指定した特定の人や会社からの電話は受けてユーザを起こす。テキストには自動応答するが、緊急なら呼び出し音の音量を上げて目覚まし役を演ずる。充電器につながれているときだけ、という指定をしておくと、飲み会で遅くなったときなどはこれらの機能がoffになる。
  • パーキングエージェント: 車のスピードが徐々に落ちて、どこかに止まったら、そこを駐車場所として記憶する。電車に乗ったときには要らない機能だから、車のBluetoothに接続したら~という設定をしてもよい。
  • ミーティングエージェント: 会議のあいだは携帯を黙らせる。会議のスケジュールは、あなたのGoogle Calendarから判断する。
  • ドライバーエージェント: ユーザが車の中にいることをBluetoothから検出して、電話機を黙らせる、テキストを音声で読み上げる、テキストに自動応答する、などの仕事をする。

同社によると、エージェントはもっともっと種類を増やして、「学校用セット」や「職場用セット」など、いろんな“セット”として提供したい。たしかに、エージェントとアプリ本体をそうやって別にするのが、賢明な設計だろうね。

とても高度なAndroidユーザなら、すでにTaskerを使っていたり、自分の高価なスマホに高機能なカスタムROMを焼いたりしているかもしれない。でも、普通のAndroidユーザのための日常ユーティリティ集としては、簡単に使えるAgentが便利だろう。

【中略】

このアプリは定価が1ドル99セントだが、感謝祭の週末にかぎり99セントぽっきりで買える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

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