スマートフォンを渡して写真を見てもらうときの「心配」を軽減するOverswipe

iPhoneで撮影した、いわゆる「プライベート」な写真を隠しておくために、「シークレットフォルダ」を作るためのアプリケーションがたくさんある。便利なのかもしれないが、有効に使うためには、まず撮影した写真をきちんと管理する必要がある。アプリケーションに「シークレット」指定するための写真を読み込み、そしてオリジナルのフォトストリームから該当の写真を削除しておくなどといった手間が必要になるのだ。そうした面倒に、逆転の発想で対処しようとするのがOverswipeというアプリケーションだ。隠したいものを管理しておくのではなく、その場で相手に見せたい写真の方を選ぶようになっている。

Overswipeの共同ファウンダーであり、Hotel EngineクリエイティブディレクターでもあるJonathan Hughesは、プライベートな写真を隠そうとする仕組みを、別の方法で実現できないかと考えたのだそうだ。そして、標準アプリケーションで、見せるためのアルバムを作っておくよりも簡単に管理することのできるアプリケーションができたのだそうだ。

「私はテック寄りの人間です」と彼は言う。「しかしiPhoneで撮影した写真をフォルダ毎に分けて管理するなんてことはしていません。95%の人はそんなことをしていないはずだと断言します。カメラが身近になったことで写真を撮る機会も増えました。そうして撮影した写真をいちいち仕分け管理するなどということができるわけがありません」。

そうした人々の振る舞いを前提にOverswipeを作ったのだとのこと。「プライベート」な写真を秘密のフォルダに隠しておくのではなく、写真を人に見せるときに、その場で表示する写真を選ぶ方がはるかに簡単であると考えたわけだ。仕事仲間やクライアントには、仕事に関連した写真のみを見せようとするのが普通だ。とくに秘する「プライベート」ではなくても、週末のパーティー写真などを見せる必要はない。

「スマートフォンで写真を見せるときに、頼むからスワイプしないでくれなどという、無用な緊張をしなくて済むようにしたかったのです」とHughesは言う。「Overswipeの場合、アプリケーションを開いて、相手に見せたい写真を選びます。そして相手に見てもらうようにすれば、間違っておかしな写真を見られることもなくなります」。

難しいことなど何もない。ただ見せたい写真を選んで「Display」をタップするだけだ。すると普通にフォトストリームを表示するように、画面上に写真が表示される。

もちろん、ホーム画面に戻ってから、標準の写真アプリケーションを立ち上げようとする人の前には無力だ。見てみてくださいとスマートフォンを受け取り、見終えたら素直に返却するというケースを想定しているものだ(多少深刻なケースに対応するため、パスコードオプションも実装してはいる)。

Mike Haleyと共同で、自己資金をもちよってアプリケーションを作り上げ、4月から市場に提供し始めている。マーケティングを開始したのは6月になってからだとのこと。現在では1万2000名の利用者がいるのだとのことだ。Hughesによると、機能追加の計画もあるのだとのこと。但し現在のところは、もう少し多くの人に使ってもらうための活動を行なっているところなのだそうだ。

OverswipeはiTunesにて無料でダウンロードすることができる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H