スマートフォン出荷台数は2020年に回復へ(ガートナー調査)

幾度かの苦難の年を経て、2020年は携帯電話出荷台数が復活する年になるとGartner(ガートナー)の最新予測が伝えた。しかし端末メーカー各社はまだトンネルを抜け出していない。2021年には再び数字が下がると予測されている。

アナリスト会社のGartnerは、このカテゴリーが2019年に0.5%下降すると見ている。これは、この数年同社が計測を始めて以来始めてのマイナス成長だったこととも一致する。来年は成長の伸びが期待されており、これはアップグレードサイクルによるものだが、端末メーカーは今後数年の成長鈍化を覚悟しておく必要がある。2021年には、さらに下降することが予想されている。

商品の高額化、中国などにおける経済成長の鈍化、および買い替え動機の減少などが停滞の要因だ。Gartnerは、高級端末の平均寿命が現在の2.6年から2023年には2.8年に伸びると考えている。丸め誤差のようにも思えるが影響を与えるには十分だ。

私は、来る5G移行への流れがある程度の成長要因になると予想している。一方のGartnerは、先月のMWCでフォームファクターが注目の的となった折りたたみ型について、当然ながら慎重な構えだ。

「ユーザーは折りたたみ型端末を通常のスマートフォンと同じように使い、1日に何百回も手にとって、時々折返してはプラスチック画面でタイピングすると思われるので、折りたたみ方によってはすぐに傷がつくだろう」とGartnerのリサーチ・ディレクターであるRoberta Cozza氏が調査結果のリリース文で語った。「向こう5年間折りたたみ電話は、製造上の課題からニッチ製品であり続けるだろう。画面の表面だけでなく、価格も今後下がっていくとわれわれは予想しているが障壁になるだろう。現在2000ドルの折りたたみ端末は、新しいもの好きのユーザーにとっても、まだトレードオフが多すぎる」。

納得。ただし長期的には良くなっていく見込みで、2023年の折りたたみ型出荷台数は3000万台になるだろう(市場全体の約5%)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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