スマート目覚ましから体験VRまで、TechCrunch Tokyoの「未来展示」をご紹介

11月に開催したTechCrunch Tokyo 2015では、セッションのほか中堅・大手からスタートアップまで多くの企業にブース出展をしていただいた。それに加え、今回新たに「フューチャーラウンジ」という出展枠をもうけた。コンセプトは「体験できる、最新のテクノロジー」。スポンサー企業や昨年のバトルファイナリストなどのブースに加え、全部で5社、IoT、VRコンテンツなど、最近特に注目を集めている分野の企業が展示を行ったので紹介しよう。

1.スマート目覚まし、cloudiss(クラウディス)(株式会社CEREVO)

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この小ささ、スタイリッシュなデザインから、これが一体なんの製品なのか、想像ができない人もいるだろう。デモブースがあった少々広いホールでビープ音が鳴ったかと思えば、音源はこの小さな目覚ましだった。

image01スマート目覚ましcloudissは、イベント前日の11月16日に発表されたばかりだ。専用のアプリで通常の目覚ましと同じようにアラームをセットしたり、Googleカレンダーと同期することもできる。ここまでは普通の目覚ましアプリやデバイスと、さほど変わりはない。今回デモブースで来場者のみなさんに体験していただきたかったのは、そのサイズから想像できないアラーム音量の大きさと、止めるときのアクションだ。止めるときは、全力で本体を振らないといけない。最大でiPhoneの3倍にもなる音量のアラームは、設定した強度で、かつ、設定した回数を振るまで、鳴り続ける。私も体験したが、かなり辛い。寝ぼけながらでも適当に振れば止まる、なんて甘いものではない。会場で即売会を行っていたが、買い損ねた人はオンラインストアから購入可能だ。

2.モトクロスで宙返りを体験(株式会社HOME360

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イベント開催前の記事でも取り上げた、モトクロス体験型VRを展示したのは株式会社HOME360。

体験する人はモトクロスにまたがり、Oculusを装着する。前面からは扇風機の風が当たり、後ろでは人力でモトクロスをタイミングに合わせて動かしていたので、よりリアルに近いアトラクションになっていた。

RedBullのモトクロスコースを疾走する。360度動画での体験者はまさに宙返りのシーンを体感している。パソコンの画面を見ているだけでも酔ってしまいそうだった。HOME360が作っているのはこの動画コンテンツ。同じコースを複数のカメラで撮影した映像を繋ぎあわせるということだが、宙返りの映像などは、つなぎ方が特に難しいという。ツギハギが見えないようにするのが、技術の見せ所だと話してくれた。

3.体感できるVR、UnlimitedHand(H2L株式会社)

H2L社の触感VRコントローラー・UnlimitedHandは、TechCrunch USのイベント、TechCrunch Disrupt SF 2015でローンチしたばかりで、TechCrunch Japanでもその様子を紹介した。コントローラーはリストバンド型で、ラバー製。今回H2Lは2種類のVRコンテンツを用意。1つめは、手に鳥が止まってくれるもの。Oculusとコントローラーを装着すると、パソコンの画面には自分の手の一部と、森の中の映像が映し出される。自分の手に鳥が止まると、止まった感触が、振動か、静電気のような微弱な電気で伝わってくる。

2つめは、文化財の中を走り回れるもの。このVRコンテンツは東京大学発のベンチャー・アスカラボが提供したそうだ。

このコンテンツでは、壁にぶつかったりすると、ぶつかった感触を体感することができる。

4.電池のオン・オフや出力をアプリで調整できる、MaBeee(ノバルス株式会社

image04ノバルス株式会社は、電池の出力をアプリでコントロールできるソケット・MaBeeeを開発した。このソケットに入れた電池をおもちゃや電動歯ブラシなどに入れると、スマートフォンでその製品のオン・オフや動きをコントロールすることができるようになる。自分のスマートフォンが、電池を使う全てのデバイスのリモコンになるのだ。このソケットとアプリはBluetoothでペアリングをしている。 プラレールのデモでは、スマートフォンを振って電車の走るスピードを変えたり、 スマートフォンの傾きでスピードをコントロールする様子が紹介していた。

クラウドファンディングのMakuakeでは目標の8倍以上となる428万円を集めている(12月10日現在)。

5.見守りロボット、bocco(ユカイ工学株式会社

image03最後にご紹介するのは、小さな見守りロボット「bocco」だ。boccoは家族一人ひとりのメッセージを預かってくれる。例えば子供が帰宅して、boccoの再生ボタンを押すと、あらかじめ録音してある「おかえりなさい」という、生の声のメッセージを再生してくれる。 反対に、子供から、boccoにボイスメッセージを録音することもできる。boccoにメッセージを録音するると、親のスマートフォンにはメッセージが届いたという通知が表示される。電話ではないので、ちょっと時間が空いた時などに、あとから聞くことができる。専用のアプリにすべてのメッセージは記録されている。ちなみに、お父さんと子供のやりとりは、お母さんが聞くことができる。また、ボイスメッセージだけでなく、メッセージをテキストで送信すると、bocco本体が、そのメッセージを読み上げてくれる。

10月から、Amazonでも取り扱いを開始している。boccoの特筆すべき点は、様々なセンサーやAPIの連携が可能なことだ。9月には中古マンションのリノベーションなどを手がけるリノべると、スマートハウス分野で提携を発表した。boccoに指示するとテレビの電源を消してくれたり、ニュースや天気予報を喋らせることもできる。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。