セキュリティスタートアップSentinelOneが高速ロギングのScalyrを約162億円で買収

顧客がAIと機械学習を使用してセキュリティデータを理解するのを支援するレイターステージのセキュリティスタートアップであるSentinelOne(センチネルワン)は米国時間2月9日、高速ロギングスタートアップのScalyrを1億5500万ドル(約162億円)で株式と現金を対価に買収すると発表した。

SentinelOneは顧客がセキュリティの状況を理解するのに役立つよう大量のデータを分類する。エンジニアがデータを迅速に行き来し、問題の根本を突き止めることができるツールを持つことは顧客にとって非常に価値がある、とCEOで共同創業者のTomer Weingarten(トマー・ウェインガーテン)氏は説明した。「Scalyrは、世界中のあらゆる法人顧客のデータを幅広く保護するという当社の継続的なビジョンにぴったりだと思いました」と同氏は筆者に語った。

ウェインガーテン氏は「当社の拡大ニーズを満たす会社を探すのに時間をかけました。Scalyrに出会ったとき、リアルタイムのデータレイクを開発した同社の可能性をすぐに理解しました」と語った。そして「当社のテクノロジーの規模を考えた上で世界中を探し回り、最高のデータ分析テクノロジーを見つけました。データを取り込んでリアルタイムでアクセスできるプラットフォームを見つけたとき、信じられないほど特別なものを見つけたと思いました」と説明した。

同氏は、リアルタイムという要素により顧客が単にデータ侵害に対応するのではなくそれを防ぐことができるようになるため、ゲームチェンジャーになると考えている。「攻撃の緩和や攻撃への対応を考える場合、リアルタイムで実行でき、データをリアルタイムで処理し、異常をリアルタイムで見つけて対応できれば、単に攻撃を認識してそれに対応するだけではなく、実際に攻撃をかわすことができるシステムになります」と同氏は説明した。

同社はScalyrがプラットフォームに統合できるもののスタンドアローンのままでもある製品だと考えている。つまり既存の顧客は以前と同じようにScalyrを使い続けながら、大企業に自社の研究開発に貢献してもらうというメリットを享受できるということだ。

SentinelOneは公開会社ではないが、かなり規模が大きい未公開会社であり、Crunchbaseのデータによるとこれまで6億9500万ドル(約727億円)以上を調達した。直近の資金調達ラウンドは2020年11月で、31億ドル(約3243億円)のバリュエーションで2億6700万ドル(約279億円)を調達している

Scalyrは2011年にSteve Newman(スティーブ・ニューマン)氏が創業した。同氏は当初、Writelyというワードプロセッサーを開発し2006年にGoogleに売却、これは実際にGoogle Docsのベースになった。ニューマン氏はGoogle Docsへの関与を続け、さらに拡張するためにインフラ構築を始め、その経験と知識を活かしてScalyrを築き上げた。Crunchbaseのデータによると、同社は2017年のシリーズAでの2000万ドル(約21億円)を含め、これまで2700万ドル(約28億円)を調達した。

買収取引は今四半期には完了し、その時点でScalyrの45人の従業員はSentinelOneに移る。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:SentinelOneScalyr買収

画像クレジット:John Lund / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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