チャットをカスタマーサービスの主流にー、ニューヨーク発のReply.aiがトランスコスモスと資本業務提携

reply-gif

カスタマーサポートに電話してもなかなかつながらず、イライラした覚えはないだろうか。近い将来、会社の問い合わせフォームや電話番号は全部ボットに置き換わり、必要な時にカスタマーサポートが受けられるようになるかもしれない。Reply.aiは法人向けにカスタマーとやりとりするためのボットの制作と運用をするツールを提供している。本日Reply.aiは、トランスコスモスとの資本業務提携を発表した。また、トランスコスモスはReply.aiの日本での独占販売権を取得し、日本でもReply.aiの展開を進める。

2016年はFacebook MessengerやLINEなどのボットAPIが公開されたことで、ボットの活用に注目が集まっている。Reply.aiはB2B2Cモデルで、法人がカスタマーサポートやマーケティングに使えるボットの構築と運用のためのツールを提供している。Reply.aiではFacebook messenger、SMS、Twitter、LINE、ウェブサイトのウィジェット、Kikのボットが制作可能だ。

Reply.aiではフローチャートを作る要領で、カスタマーのやり取りを想定したボットを作ることができる。開発者はゼロからボットを作る必要はなく、一回作った後でも簡単にボットの内容を変えることが可能だ。

editor

ボットは効率化、人は人にしかできない親身なサポートを担う

Reply.aiの最大の特徴は、ユーザーの対応をボットとオペレーターで切り替えることができる点だ。カスタマーサポートのボットなら、まずボットがカスタマーの課題を聞き取り、ボットで対応可能な質問はボットが対応する。カスタマーの質問が分からなかったり、対応できない内容の場合、ボットはオペレーターの応対に変えることをカスタマーに提案する。カスタマーがそれを承認するとオペレーターが同じチャットのスレッド内で応対を続ける流れだ。オペレーターはそれまでのカスタマーとボットとのやり取りを確認できるので、改めてカスタマーが問題を説明しなくともスムーズに対応することができる。カスタマーの課題が解決したらオペレーターはスレッドから抜け、チャットボットの機能が戻る。

analytics

企業はReply.aiのダッシュボードからカスタマーとのやり取りを管理でき、ボットに関するアナリティクスデータも見ることができる。そこではどのくらいの頻度でボットが利用されているかやカスタマーの何割がオペレーターと話したかといった情報が分かる。それをもとにカスタマーの課題を知ったり、サービス改善やボットの最適化に役立てたりすることができるとReply.aiはいう。

Reply.ai のファウンダーでCEO、オメール・ペラ氏は「カスタマーにはこれはボットであると明示し、人が応対しているかのような誤解を与えないことが重要だと考えています」という。将来的にはボットは自然言語で様々なカスタマーの要望に対応できるようになるかもしれない。しかし、現状ではボットで効率化が図れる部分と人による親身な対応が必要な部分とを分け、それぞれが得意な部分を担うのが最適なカスタマーサポートの形であると考えているとペラ氏は説明する。

2015年8月にニューヨークで創業したReply.aiは、すでに自動車、金融、エンターテイメント、家電製品など幅広い業界の80社以上の企業で導入されているそうだ。また、Reply.aiはカスタマーサポートソフトウェアZendeskとも連携可能で、今後も他社のカスタマーサポートサービスと連携できるようにしていく計画だという。今回のトランスコスモスとの資本業務提携も、トランスコスモスが長年培ってきたカスタマーサポートの領域での知見を活かしたサービス展開をしていくためとペラ氏は説明する。

日本では、LINEが今年11月に法人向けのカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を来春にも提供を開始すると発表している。いよいよ、消費者はどこの法人と連絡を取るにもMessengerやLINEなどのチャットアプリを使うようになるかもしれない。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。