ツイッターが一部ユーザーのアプリデザインを変更し「スペース」を中央のタブに、音声チャットルームに注力

Twitter(ツイッター)はアプリをアップデートして、音声チャットルームのTwitter Spaces(スペース)をユーザー体験の中心に据えようとしている。米国時間6月3日、Twitterは一部ユーザーのモバイルアプリで、Twitter Spacesのタブをメインのナビゲーションバーにレイアウトした(最初はiOSから)。これによりTwitter Spacesはバーの中央に位置することになり、検索の拡大鏡と通知のベルの間に置かれる。Spacesが他のタブを追いやってしまうことはないため、バーのアイコンの数は4つから5つへと増える。

まだこのアップデートを確認できないユーザーもおり、最初はSpacesのベータに協力したユーザーの内約500名に対して、この通称「Spaces discovery tab(Spacesディスカバータブ)」が6月3日から展開される。

Twitterによると、このタブはSpacesがユーザーがフォローしている人たちによって、現在ホストされていることを示すが、タイムライン上部のFleetラインのようには表示されない。むしろそのディスカバータブはSpacesをもっとビジュアル的に表示し、今後のSpacesについてツイートしたときに出るプロモーションカードに似たものになる。

画像クレジット:Twitter

TechCrunchへの説明でTwitterは、Spacesがどれだけ楽しくても、専用のスペースがないためそのライブのイベントを見つけたり追跡することが難しい。新しいタブは、それを変えるものだという。

タブの中では、現在アクティブなSpacesが、その名前やホスト、現在の参加者なども含めもっと詳しくわかる。またこのタブの中でユーザーは、スケジュールされているSpacesのリマインダーを管理し、それらが始まるときに通知が届いたり、Twitterにフィードバックを送ってもっと参加したいSpacesを教えたりできる。

アプリ研究者であるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏がTwitterのアプリ改訂プランを知り、Spacesがナビゲーションバーに来ることがわかったのは、2021年5月のことだ。

現状ではフォロワー数が600名以上のユーザーがSpacesの主催を認められているが、今回タブがローンチしてもそれは変わらない。しかしSpacesに関するTwitterのプランはもっと大きく、今度のディスカバー機能で見つけやすくなったスケジュール上のSpacesだけでなく、チケットがあるイベントや、共同主催イベント、アクセシビリティの改善なども予定されている。

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Spacesをナビゲーションバーに直接置けば、Twitterの音声チャットルームは強調されることになり、これまでのようにTwitter版Clubhouseに関心のないユーザーに無視されることも少なくなる。現在、Clubhouseもアクセスが拡大している。Androidでデビューした後、Clubhouseはすでに200万のAndroidユーザーが参加したと発表した。

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一方Twitterは、これまでSpacesを試用したユーザーの数を、ホストについてもエンドユーザーについても公表していない。

今回のローンチと並行して、TwitterはHome Timeline(タイムライン)からの誰かのプロフィール画像のまわりに紫のリングを表示するといったこれまでテストしたSpacesの他の機能も展開するだろう。

現在、プロフィール写真はブルーのリングで強調され、タップするとそのユーザーのFleets(フリート)へ飛ぶ。しかし紫のリングでは、そのユーザーが現在、Spacesでアクティブかどうかがわかる。さらにそのユーザーのプロフィールをタップすれば、そこに参加できる。これにより、いつものように自分のタイムラインをただスクロールしているときでも、Spacesを見つけやすくなる。

Twitterによると、この新しいSpacesのタブは、ベータテストに参加した人たちでテストした後、より多くのユーザーで展開されえることになっているという。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)