ツイッターがNFTを作り始めたらしい、140点のNFTをユーザーに1日限り無料で配布

今日はエイプリルフールではない。しかし、Twitter(ツイッター)のアカウント全体がNFTに占拠されてしまった。新しいヘッダーには「NFTのことをツイートして若さを保てるから、保湿はやめちゃいました」とある。

もしそれが本当なら、Twitterの鳥は、今日中に小さなアヒルの子のように若返りそうだ。米国時間6月30日朝、Twitterは「140人のみなさんに140の無料のNFTを、友情のしるしに」と投稿し、Twitterの初期の140文字制限をなぞっている。

振り返ってみると、Twitterの共同創業者兼CEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏が2021年初めに、Twitterとは関連のない、ツイートのNFTを鋳造して販売するオプションを提供する「Valuables by Cent」というウェブサイトを通じて、同氏による初めてのツイートをNFTとして販売したことから、これを予想すべきだった。NFT分野に投資しているMark Cuban(マーク・キューバン)氏でさえ、Valuablesでツイートを0.56ETH(当時のレートで953ドル、約10万6000円)で販売した。ドーシー氏のNFTは1630ETHで売却され、売却時には約290万ドル(約3億2000万円)の価値があったとされる。ドーシー氏はその収益をアフリカの新型コロナ対策のためにGiveDirectlyに寄付したが、NFTは環境への悪影響が指摘されることも多く、NFT市場が単なる一過性のものになるのではないかと懸念する声もある。しかし、Twitterのような主要なプラットフォームがNFTを発行していることからすると、その流行はまだ終わっていないのかもしれない。あるいは、TwitterはNFTの提供を拡大する前に、即席の無料NFTドロップに対するユーザーの反応を見るためのテストを行っているのかもしれない。

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画像クレジット:Twitter

ただし、今日のTwitterのNFTドロップは、誰も買うことはできない。Twitterユーザーはこのツイートに返信することで、NFTマーケットプレイスであるRaribleで鋳造された7つのNFT(それぞれ20点発行)のうちの1つを手に入れるチャンスを得られる(合計140点のNFT)。

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Twitterによると、NFTに関するツイート数は2900万件を超えているという。TwitterにおけるNFTの今後の展開は?それはわからない。しかし、TwitterはSpaces、Super Follows、Twitter Blueなどの新機能を急速に開発しており、Twitterが暗号を利用したコレクターズアイテムに乗り出したというニュースは、これが最後ではないかもしれない。

【更新 TechCrunch Japan編集部】同社の日本アカウント@TwitterJPでは、7月1日9時頃に詳細がツイートされる予定。1日9時に投稿される@TwitterJPのツイートに返信した人の中から、抽選で20人に日本向けデザインのNFTを配布。また、同日9時から1日限定で@TwitterJPのプロフィールやヘッダー画像がNFT仕様に変更される。

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カテゴリー:ブロックチェーン
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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

投稿者:

TechCrunch Japan

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