ティアフォーがクアンタ・コンピュータから10億円調達、Autowareを搭載したECU開発が加速

ティアフォーは8月19日、台湾クアンタ・コンピュータを引受先とする第三者割当増資によって10億円の調達を発表した。ティアフォーは、オープンソースの自動運転ソフトウェアである「Autoware」など開発する、名古屋市拠点で2015年12月設立のスタートアップ。クアンタ・コンピュータは、パソコンのOEM、ODM製造大手で、Apple(アップル)のMacBookシリーズやMac Pro、Dell(デル)のPCなどを製造していることで有名だ。

今回の資本業務提携により、両社は自動運転システムを支える電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit)の開発と商用化に共同で取り組む。Autowareを基に、自動運転システムに最適なECUの要求仕様を業界に提唱していくという。すでにクアンタ・コンピュータはティアフォーの協力のもと、Autowareを搭載したECUの開発を進め、実験車両を用いた実走行試験を実施しているとのこと。

ティアフォーは7月にシリーズAラウンドでの113億円の資金調達を発表したばかり。前回に比べると調達額は少ないが、OEM、ODM製造大手のクアンタ・コンピュータと組むことで、高性能かつ高品質なECUの開発が加速することに期待したい。

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TechCrunch Japan

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