テスラの第1四半期の納車台数は減少、海外出荷で問題多発

Tesla(テスラ)は今年の第1四半期に6万3000台の電気自動車を納車したことを米国時間4月3日遅くに発表した。前四半期より3分の1近く少ない。Teslaは、納車台数の予測未達および価格調整が、第1四半期の利益にマイナスの影響を与える可能性があることを警告した。

納車台数の内訳は、Model 3が5万900台、Model S、X、およびSUVが1万2100台。Teslaは、数々の苦難にも関わらず、「十分な現金を残して四半期を終えた」と語った。Teslaは、著しい数字の食い違いについて、Model 3のヨーロッパと中国での販売増加を理由に挙げた。当地での数多くの課題が遅れの原因となった。

「ヨーロッパ、中国への納車が著しく増加し、それまでのピークの5倍に達したことに加えて、初めて遭遇した問題が多かったために、四半期終了まであと10日の3月21日時点で、予定台数の半分しか納車できていなかった。このため多数の納車予定車両が第2四半期にずれこんだ。第1四半期末時点で、全世界で約1万600台の車両が輸送途中だった」とTeslaが報告書に書いた。

これらの数字は、Model SとModel Xの販売減少によってさらに圧力を受けたようだ。Model S/Xの納車台数は前四半期と比べて半分近くまで落ち込んだ。2018年4Qに、Teslaは9万966台の車両を納車した。そのうち2万7607台がModel SセダンとModel X SUVで、6万3359台がModel 3だった。同社が製造した台数も前期より少なかった。減少の理由はすべてModel SとXによるものだ。

2019年第1四半期、Teslaは計7万7100台の車両を製造し、Model 3が6万2950台、Model SおよびXが1万4150台だった。これは8万6555台(Model 3が6万1394台、Model S/Xが2万5161台)を製造した第4四半期より11%少ない。第1四半期にTeslaは、Model 3を第4四半期より1555台多く製造した。

それでもTeslaは、売上、特に販売期間の長い北米での売上は依然として好調であることを強調した。同社によると北米におけるModel 3の在庫は極めて少なく、第1四半期末時点での在庫は約2週間分で、業界平均は2~3カ月ぶんだ。Teslaは、2019年中に36~40万台の電気自動車を納車するという以前のガイダンスを再確認した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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