テスラの第2四半期は予想を超える約441億円の損失

Tesla(テスラ)は米国時間の7月24日、第2四半期として予想を上回る4億800万ドル(約441億円)の損失を公表した。これは1株あたりでは2.31ドル(約250円)の損失となる。収益は63億ドル(約6812億円)で、電気自動車の出荷台数としては過去最高を記録した。

今月初めにTeslaは、第2四半期に9万5200台の電気自動車を納車したと発表していた。期待外れだった第1四半期と比べれば劇的な回復だった。その数字は後になってより正確な9万5356台へと修正され、これまでの記録を更新した。特に第1四半期は、その前の四半期からほぼ3分の1の減少となる6万3000台だったので、それと比べると目立った増加となっている。

FactSetの調査に協力したアナリストの予想では、収益は64億7000万ドル(約7000億円)で、調整後の損失は1株当たり35セントになるということだった。第2四半期の純損失には、1億1700万ドル(約127億円)のリストラ費用やその他の支出が含まれているとTeslaの報告書には記されている。

第1四半期からの回復

収益についてはウォール街の予想に届かなかったものの、今年の第1四半期と比べれば、Teslaは回復したことになる。第1四半期には、7億2000万ドル(約779億円)、1株当たりでは4.10ドル(約443円)の損失を計上していた。これは、期待を下回る出荷台数だけでなく、自動車の製造費用と価格の修正が、収益を圧迫したからだ。一過性の損失を差し引いて考えれば、Teslaの第1四半期の損失は4億9400万ドル(約534億円)、1株当たりでは2.90ドル(約314円)となる。

収益は、第1四半期の45億ドル(約4866億円)から、第2四半期には63億ドル(約6812億円)へと40%増加した。これは、特にModel 3など、車の売れ行きが好調だったためだ。

またTeslaの資本は、大幅に増加している。第2四半期の終了時点で保有する現金および現金同等物の総額は50億ドル(約5406億円)となった。これはTeslaとして史上最高額だ。株式の発行、および転換社債の公募によって増加したもので、24億ドル(約2595億円)の増加となった。

Teslaの第2四半期の純現金収支(営業キャッシュフローから資本支出を差し引いたもの)は、6億1400万ドル(約664億円)だった。第1四半期には、9億2000万ドル(約995億円)の損失だった。

Teslaの財務状況は、2018年の同じ四半期と比べて改善している。2018年の同期には、40億ドル(約4325億円)の収益に対して損失は7億1800万ドル(約776億円)、1株当たりでは4.22ドル(約456円)を計上していた。

自動車の粗利益率

目立つのは、自動車の粗利益率が第2四半期には18.9%に縮小していること。前年の同期間は、20.6%だったもの。これは一般に認められている会計原則に基づいた数字だ。Teslaによれば、生産量の拡大、材料費の削減、1台あたりの労働時間の短縮、物流コストの削減などによって、生産コストの削減を引き続き推し進めるという。

Teslaは、Model SとModel Xに関する粗利益率は、旧式のパワートレインバージョンの値引きによって悪化したとしている。これらの車両の在庫は、第3四半期に向けて大幅に減少したと同社は付け加えている。

以前には、Model S、Model X、Model 3において、自動車の粗利益率として25%を目標に定めていると述べていた。しかし、その目標は第1四半期には達成できず、第2四半期にはさらに遠ざかってしまった。

Teslaの以前の利益率は、価格も高く1台あたりの利益率も高いModel SとModel Xの販売によって引き上げられていた。現在のTeslaは、難しい立場に立たされている。Model SとModel Xの販売の減少による利益率の縮小を食い止めるほどにはModel 3の需要も伸びていないのだ。Model 3は、Model SやModel Xに比べて、1台あたりの利益率は低い。

ガイダンスの維持

Teslaは、カリフォルニア州フレモントの工場では、「1週間に7000台のModel 3を製造できる能力があることを実証している」と胸を張る。同社によれば、さらに生産台数を増やすべく取り組んでいるという。2019年末までには、どのモデルについても1週間に1万台を生産できるようにすることを目指していると語っている。

Teslaは、今年の納車台数として、36万台から40万台という以前からのガイダンスを変更していない。

また同社は、四半期ごとの純現金収支がプラスになるものと期待している。とはいえ、新製品の発売とプロモーション活動によって、再び損失に転じる可能性があるという重大なただし書き付きでの話だ。Teslaは、2020年秋までに、Model Yの生産を開始する計画だ。さらに、新しいRoadsterやTesla Semiなど、その他の製品もすでに予定に組み込まれている。

Teslaは、資本支出に関するガイダンスを15億ドル(約1622億円)から20億ドル(約2163億円)の間へと引き下げた。

画像クレジット:Tesla

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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TechCrunch Japan

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