デパートチェーンHBCがGilt Groupeを買収、ユニコーンへの道が途絶える

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Saks Fifth Avenueなどのデバートをチェーン展開するHudson’s Bay CompanyがGilt Groupeを2億5000万ドルで買収すると発表した。

この買収はGiltの挑戦が厳しい終りを迎えたことを意味する。Giltはニューヨークで誕生した先発のフラッシュセールサイトで人気を得ていた。しかし、Giltは低い営業利益、人気の衰退、大規模なEコマースのオペレーションを構築する難しさに直面した。

HBCのCEOであるJerry Storchは、Giltのオペレーションにおける根本的な問題を解決し、ビジネスの利益拡大を図るという。HBCは、自社のSaks Off 5thといった物理店舗との連携により、Giltのカスタマー獲得のコストを抑えられると考えている。また、物理店舗で返品を受け付けるようにするという。

HBCはSaks Off 5thの店舗内にGiltのコンセプトストアを開設し、キュレートした商品を紹介する計画を立てているという。Giltの新規ユーザーを発掘すること、さらにSaks Off 5thのカスタマーの増加にもつながるだろうとStorchは言う。他にも、Saks Off 5thなどの商品と同時にベンダーから商品を仕入れることでコスト削減につなげるという。

「フラッシュセールサイトにはまだ伸びる余地があります。カスタマーと共に成長するでしょう」とHBCのCEO、Jerry Storchは言う。「課題は利益をどのように確保するかにあります。私たちは2つの重要な課題を解決できると考えています。1つはカスタマーを低コストで獲得すること、そして店舗で返品を受け付けることです。フラッシュセールのサイトは、実店舗と連携することで上手くいくでしょう。」

また、ショッピング体験のモバイル部分にも着目しているという。StorchはGiltの強みであるモバイルに投資を続けるという。「Giltから、私たちが持っている他のブランドにも適応できることを多く学ぶことができるでしょう」と同社のモバイル戦略について話す。

買収の前まで、Giltは10億ドルスタートアップ・クラブの一員になるだろうと多くの人が予測していた。しかし、Giltは利益を出すことに苦戦し、昨年の10月にもリストラを行うこととなった。(その時は45人をレイオフしている。)Giltは、2013年か2014年には上場する予定だと何度か話していたが、その計画を無期限に延長し、代わりに追加の資金調達を行っていた。

Giltは投資家にとっても良いリターンが得られる投資案件ではなかったようだ。買収される前、Giltは合わせて 2億7000万ドル以上を調達している。調達した合計資金未満での買収となった。Fabもまた、業績が悪化する前に10億ドルの評価を得ていたが、最終的にホームデザインのサービスへとピボットした。現在の評価額は以前の評価額に遠く及ばない。Re/codeは以前にも、HBCがGiltを買収する予定だと伝えていた。

Hudson’s Bay Companyほどの規模があれば、Giltはさらに巨大なオペレーションの一部を果たすことで利益を出せるようになるかもしれない。Storchはそのようになると信じているようだ。そして買収に伴い、Hudson’s Bay Companyは2017年度の修正後EBITDAにおいてGiltが約4000万ドル貢献すると予測している。また、2016年度の年間売上高にGiltから5億ドルを追加できると期待している。

今回の買収でGiltの人員を削減するつもりはないとStorchは言う。「GiltはGiltのままです」と彼は言う。「彼らには素晴らしいロイヤルカスタマーの基盤を持っています。そしてイノベーションの文化もあります。私たちはそれを伸ばし、成長することを期待しています」。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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