ドイツのアマゾン倉庫作業員が新型コロナをめぐってストライキを実施

ドイツのAmazon(アマゾン)の倉庫労働者は今週、従業員の間で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を起こしている状況に抗議するため、48時間のストライキを実施する(Reuters記事)。ストライキは米国時間6月29日月曜日に6カ所の倉庫で始まり、火曜日の終わりまで続く予定だ。

労働者の新型コロナウイルスの感染率を公表しなかったことで、アマゾンは国際的な批判を浴びているが、ベルリンを拠点とする労働組合Verdi(Vereinte Dienstleistungsgewerkschaft/German United Services Trade Union)の代表は、中央ドイツのBad Hersfeld倉庫の「少なくとも30から40人」の労働者が新型コロナウイルスに感染したと認識していると語った。

他にもコブレンツ、ライプツィヒ、ラインベルク、ヴェルネなどの工場でストライキが行われる。ドイツはアマゾンにとって最大の非米国市場であり、労働者の抗議行動でもかなりの割合を占めている。ストライキは2018年と2019年のPrime Daysに計画されたが、新型コロナウイルスの大流行は同社にとって新たな課題となっている。

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最近の他の批判と同様に、アマゾンは労働条件が安全ではないという指摘を否定し、新型コロナウイルス関連の様々な取り組みを表明した。

「当社の従業員の大多数は参加しておらず、顧客の注文に影響はない。ドイツにいる1万3000人以上の正社員のうち8000人以上が5年以上在籍しているという事実は、当社が公正な雇用者であることを証明している」と、広報担当者はTechCrunchへの声明で述べた。「労働組合が要求するすべての条件は、すでに実施されている。同等の仕事に支払われる賃金の上限、キャリアに関する機会、安全な労働環境などだ。実際には2020年6月末までに、新型コロナウイルス関連の取り組みに世界で約40億ドル(約4300億円)を投資し、顧客に製品を届け、従業員の安全を確保している」。

米国ではアマゾンは新型コロナウイルスへの対応でメディアや政治家から批判を受けており、その中には同社の政策に批判的な複数の従業員の解雇も含まれている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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