ニューヨーク州の司法長官がFacebookへの反トラスト捜査を指揮

米国ニューヨーク州の司法長官であるLetitia James(レティーシャ・ジェームス)市は米国時間9月6日朝、自らの指揮でFacebookの反トラスト問題を取り調べていると発表した。嫌疑は、Facebookがそのソーシャルメディアの支配を利用して反競争的な行為に関与したのではないか、というものだ。

ジェームス氏は「最大のソーシャルメディアプラットホームであっても、法を守り、消費者を尊重しなければならない。各州司法長官の党派を超えたチームを率いて、Facebookが競争を抑圧しユーザーを危険に陥れなかったか取り調べていることを、誇りに思う。われわれはあらゆる捜査ツールを広く利用して、Facebookの行動が消費者のデータを危険にさらし、消費者の選択の質を貶め、あるいは広告の価格を高騰させなかったかを調べたい」と語る。

発表によると、その各州司法長官のチームは、コロラド州、フロリダ州、アイオワ州、ネブラスカ州、ノースカロライナ州、オハイオ州、テネシー州、そしてコロンビア特別区の司法長官から成る。

Facebookはすでに6月に、反トラストで連邦取引委員会(FTC)の取り調べを受けていると発表した。それは、同じ日に発表されたプライバシー関連のFTCとの和解とは別だ。今、大手テクノロジー企業の多くが、FTCや司法省による反トラスト捜査に直面しているようだ。

新たな取り調べが発表されたあとの声明で、Facebookの州と地方ポリシー担当副社長のWill Castleberry(ウィル・キャッスルベリー)氏は「私たちが提供するどのサービスにも、複数の選択肢がある。私たちがイノベーションをやめれば、人々は自由にここを去ることができる。それは米国だけでなく世界的な競争に私たちが直面していることの証だ。もちろん私たちは州の司法長官たちに建設的に協力するし、私たちがその中にいる競争的な環境について、政策立案者のみなさまと会話することを歓迎する」と述べている

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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