ネコ用IoTトイレ「toletta」に新モデル、尿の量や回数、AI健康状態判定が可能に

ハチたまは、ネコ用IoTトイレの新モデル「toletta2」の先行販売を開始(注:Amazonへのリンク)した。旧モデルに比べて6つの新機能が加わっている。現在、最大9000円オフとなる2万8800円の先行販売を実施中で、製品は12月より順次発送となる。同社は2015年3月設立のスタートアップ。

旧モデルのtolettaは、昨年の「世界ねこの日」にあたる2018年8月8日に発表。当初は同年11月下旬の発送を予定していたが、体重と尿量の正しい測定に重大な影響を及ぼす構造的な欠陥が判明したことで出荷を中止。12月以降は週1回のペースで開発状況を知らせつつ改良を進めていたものの、予想よりも開発に時間がかかることから、AI顔判定、体重測定、トイレの回数・滞在時間・結果時間に機能を絞り込んで状態で2019年2月下旬に出荷を再開した。

なお、旧モデルのtolettaを利用しているユーザーは新モデルのtoletta2への無償アップグレードが可能で、10月下旬ごろから発送が開始される予定。具体的には、センサープレートと尿トレイが新パーツと交換となる。旧センサープレートは同社への返却が必要だ。旧尿トレイの返却は必要ないが、新モデルではサイズが異なる尿シートを利用できるよう改良されている。
toletta2では、tolettaに実装できなかった、尿量・尿回数の測定機能を搭載したほか、専用スマートフォンアプリとの連動により、動画撮影、AI状態判定、獣医師相談、カレンダー・メモ、フードレコメンドなども機能も加わっている。動画撮影機能が加わったことで、旧モデルでは静止画だったネコのトイレの状態を、動画で確認可能になる。

さらに従来機能の体重測定と新機能の尿量の計測機能を組み合わせることで、AI解析よってねこの健康状態を把握できる。各データはグラフ表示されるので、日々の健康状態チェックにも役立つ。

同社は、toletta2によるネコの体調管理のほか、フードのレコメンドやペット保険、獣医師への相談など、ネコを中心したエコシステム(NECOシステム)の構築を目指す。

自動給餌器やペット用監視カメラ、スマートリモコンによるエアコン調整などを駆使すれば、猛暑が続く今年の夏も留守を預かるネコに快適な環境を構築することは可能だ。しかし、警戒心が強いネコの場合、監視カメラに映る頻度は少なく、留守中に実際の健康状態を把握するのはなかなか難しい。toletta2によって、飼い主の悩みのタネである留守中のネコの行動が少しでも明らかになれば、高齢ネコの体調不良などにも早めに対応できるようになるだろう。

【編集部注】筆者は自宅でアメリカンショートヘアをオス5歳を飼っており、tolettaの所有者でもある。

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TechCrunch Japan

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