ハングアウト利用でマンツーマンのプログラミング学習を実現する「CodeCamp」、運営会社が4000万円調達

Google ハングアウトを利用したプログラミング学習サービス「CodeCamp」を提供するトライブユニブがサイバーエージェント・ベンチャーズから約4000万円の資金調達を実施した。今回調達した資金をもとに、人材確保、営業拡大、広告展開を進める。

CodeCampは、エンジニアからプログラムに関するマンツーマンの講座を受けられるサービス。コースはプログラミング初心者向けの「ベーシックコース」(習得スキル:HTML5、CSS3、レッスン15回、4万8000円)、非エンジニアがプログラムを理解するための「スタンダードコース」(習得スキル:HTML5、CSS3、JavaScript、jQuery、レッスン45回、12万8000円)、本格的なプログラミング習得に向けた「マスターコース」(習得スキル:HTML5、CSS3、JavaScript、jQuery、PHP、MySQL、レッスン105回、29万8000円)の3つのコースを用意する。

カリキュラムは、サイバードなどで新人エンジニアの研修を担当したというトライユニブのスタッフが作成。講師となるエンジニアは、書類や面接を実施した上で、模擬レッスンを実施して認定された約40人。今後は講師の数も増やしていく予定だ。

CodeCampのレッスンは1回40分。そのため、1から講師と話しながらカリキュラムをこなしていく、というよりは、予習して分からなかった点などを講師にマンツーマンで教えてもらう、というかたちになりそうだ。

当初はエンジニア向けにレッスンを特化していたが、前述のベーシック、スタンダードコースなど非エンジニア向けにサービスを強化した。「非エンジニアがプログラミングを理解することで、エンジニアとの共通言語を持つことができ、連携が強まる」(トライブユニブ代表取締役の池田洋宣氏)。ノンプロモーションながら累計で400人がサービスに登録しているが、うち8割は非エンジニアだという。IT企業のディレクターなど非エンジニア職や起業家、学生が多いという。

トライブユニブは、2013年5月にインキュベイトファンドが主催するプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」に参加。10月にCodeCampを開始した。

同社の強みは、IT企業の研修と同等のカリキュラム、そしてレッスンを10時から23時40分までの間で、時間を指定して自由に受けられるという点だ。「写経(既存のプログラムをなぞることを指している)するのではなく、しっかりした仕様のコードに落とし込んでもらうので、動画や集合型のスクールと比べても、受講者の最終的なレベルは高くなる」(池田氏)。

また、現在はブラウザ上で教材を読んだり、プログラミングをしたりできるオンラインエディタの開発を進めている。このエディタには、最終的には「appear.in」のようなWebRTCを使ったチャットも組み込む予定だという。「これまでコードを書くときに必要だったものを一式ブラウザで提供する」(池田氏)。現状では言ってみれば「Skype英会話」のプログラミング版でしかないと見ることもできるが、今後は文字通りに環境を選ばず、「PCさえネットワークにつながっていれば、いつでもプログラミングを学べる」というサービスを目指すという。


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TechCrunch Japan

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