ハーレー・ダビッドソン、シリコンバレーに研究開発センターを開設してEV生産を支援

【編集部注:本稿のライターはJake Bright】
Harley-Davidson、アメリカを象徴する内燃機関モーターサイクルメーカーが、2輪EVに本格参入する。

ミルウォーキー拠点のオートバイメーカーは、電気化をめざしシリコンバレーにやってくる。Harleyは、2018年末までにベイエリアにR&D部門を開設し、同社の電動車開発の決意を後押しする。

「真の理由は人材」とHarley-Davidsonのグループ・チーファンジア、Vnace StraderがTechCrunchに語った。「われわれは電動車とそれを支えるシステムを理解することに真の熱意をもつ人たちを求めている。そんな起業家精神と機敏と機知に富んだカルチャーは、ここシリコンバレーで見つけられる可能性が高い」

Straderは、来年発売予定の同社初の電動二輪車について、その機能の一部を紹介した。具体的には、世界的に有名なHarleyのエンジン音だ——かつて同社は商標登録を試みたこともある。Straderによると、同社のEVは独特の特徴あるサウンドを擁すると言う、「そして音に関して偽物は一切ない。すべては車両から発生する音だ」

本誌が今年2月に報じたように、同社は2019年8月までにEVを作ると発表して、モーターサイクル界を震撼させた——同社のコンセプト車、Project LiveWireの生産モデルだ。

Harley-Davidsonは6月にも、CEO Matthew LevatichがEVラインアップの拡大を発表、軽量モーターサイクルのほか、スクーターと自転車の可能性にも言及した。

こうしたゴールを達成するために、シリコンバレーの事業所では、「電動車の研究開発を行い、バッテリー、パワーエレクトロニクスとEマシンの設計、開発、高度な生産技術などに注力する」

Harleyのシリコンバレー進出は、モーターサイクル業界の電動化へのシフトの中で重要な転機と言える。スタートアップ3社—— Alta MotorsEnergicaZero Motorcycles——が米国での宣伝、販売を強化している。各社とも一人でも多くのガソリン車ライダーに電動バイクを体験させ、若者や女性をモーターサイクルに引きつけようとしている。米国市場は長年縮小を続けている。

Harley-Davidsonは2019年の電動車生産目標時期を発表したあとすぐに、Altaへの資本参加(金額非公開)と共同開発を決定した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。