パスワードを博物館へ追いやるNymiの心拍認証システムがエミュレータとSDK(ベータ)を提供開始

パスワードの時代は終わろうとしている。セキュリティのリスクと要求が増す一方の(そしてその要求に応えられない)、古くさい英数字のパスワードは、これからの長期にわたる実用性がなく、すでにBionymのようなスタートアップが、パスワードに代わる認証方式を作り始めている。同社の、心拍認証リストバンド(wristband, 腕輪)Nymiはもうすぐ発売されるが、デベロッパたちはそのハードウェアエミュレータ“Nymulator”のベータバージョンを使って、WindowsやMacの上でソフトウェアを開発できる。

NymulatorとそのSDKを使うとデベロッパは、手元にNymiの実物がなくてもソフトウェアのプロトタイプを作れる。ただしデベロッパ用の実物ハードウェアはこの夏の終わりごろから、申し込みのあったプログラマたちに配布できるという。

デベロッパポータルをローンチしたBionymは、デベロッパから寄せられた面白いプロジェクトを精査して、実際に消費者が製品を腕につけたときに、どんな製品であることや、何ができる製品であることを望むのか、それを事前に知ろうとしている。本誌はこの4月にNymiの実用デモビデオを入手したが、それを見ても、この製品の将来性がとても大きい、と分かる。サービスへのログイン、特定のユーザプロフィールに合わせたコンピュータのセットアップなど、いろいろな目的に使えるし、最終的には、あなたが自分の家に入ろうとするときや、自分の車(あるいはレンタカー)に乗ろうとするときにさえ、使われるだろう。

ぼくの真剣な希望は、今のような専用リストバンドだけでなく、スマートフォンや、そこらのありふれたいろんなウェアラブルに、この本人認証機能が内蔵されることだ。もちろんNymiリストバンドは、そういう道を切り開くための強力な概念実証となるだろうが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))