ビジネス向けビデオ共有サービスMicrosoft Streamが提供開始

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本日(7月18日)マイクロソフトは、YouTubeが消費者に提供しているものと同様の柔軟性を備えた組織内向けビデオ共有サービス「Stream」の提供を開始した。企業が文書管理システムに期待するセキュリティツールが加えられていることが利点である。サービスは現在無償プレビューとして利用できる。

マイクロソフトのビジネス・インテリジェンス・プロダクツ・グループ副社長のJames Phillipsが、Streamを始めるのに必要なのはメールアドレスだけだと教えてくれた。Streamのユーザー体験はVimeoやYouTubeなどの消費者サービスからヒントを得ていて、更にいいね!やコメント、レコメンデーションなどのソーシャル機能も取り込まれている。

「私たちは皆、美しく多機能のソフトウェアツールがどのようなものかの理解を、消費者として訓練されてきたのです」とPhillips。「そして今度は私たちが、ビジネスソフトウェアでそれらの経験を提供します」。

会社内のビデオ利用の基本的なユースケース(利用例)の中には、トレーニングや従業員同士のコミュニケーションが含まれる。

steam_connect_blahマイクロソフトはすでにOffice 365 Videoとしてビジネスビデオサービスを既に提供していることに注目したい。「Microsoft Streamは、Office 365 Videoの成功体験の上に構築されました、徐々に2つのサービスはOffice 365の内外に一貫性のある経験をもたらすものとしてシームレスに統合されていくことでしょう」と、Phillipsは本日の公式アナウンスに記していて、更に現行のOffice 365 Video利用者は今のところサービスに何の変化も見ることはないと補足した。

Office 365 Videoと比較すると、Microsoft Streamはより多くの消費者指向体験を提供するために、Microsoftの既存の技術の多くを活用することになる。Phillipsは、担当チームはマイクロソフトリサーチの中で現在行なわれている研究やAzure 機械学習チームの成果 − 例えば音声文書変換、自動翻訳、そして将来のバージョンの Stream のための顔認識技術など − に関心を寄せていると語った。Phillipsは、チームが将来的にライブストリーミングのサポートを追加することを検討していることも話してくれた。

しかし企業とそのIT管理部門の視点から更に重要なことは、Streamがビデオを他の企業文書と同様に扱うということだ。彼らにとってビデオは、企業内の他のデジタル資産と同様である。ビデオへのアクセス権を割り当てたり、アクセスグループを設定したり、権限を剥奪すること、そして企業外へ動画が共有されないようにすることも可能だ。

また開発者は、Microsoft StreamのAPIを使って新しいアプリケーションをその上に構築することも可能である。第一段階では、ビデオが埋め込み可能になる程度だが、徐々により多くの機能がAPIに追加されていくことになるだろう。

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(翻訳:Sako)

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TechCrunch Japan

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