ビデオ: GoogleのProject Tangoで室内を3D撮影するとこうなる

昨日はGoogleの3D感知型スマートフォンProject Tangoについてお伝えし、そこに使われている視像プロセッサや、それが携帯電話の未来にもたらす意味について論じた。

そして今回お見せするのは、実際にTangoのプロトタイプデバイスを使ってMatterportが作った3Dの室内マップだ。Matterportはこれまでにもコンピュータビジョンや知覚コンピューティングの技術を駆使して、室内など3D空間の捕捉や再現を行うソフトウェアを作ってきたので、Tangoのプロトタイプ機をGoogleからもらえる数少ない企業の一つに選ばれたのだ。

MatterportのCEO Bill Brownに、Project Tangoの3Dシーンを再現する能力について聞いてみた。Brownによると、このプロジェクトによってモバイルの3D化が急速に進むだろう、という。3Dの捕捉とマッピングをモバイルデバイスほど迅速簡便に、そして気軽にできるデバイスは、同分野の既存の製品や技術の中にはない。だからモバイルデバイスは事実上、3D技術を今後一般化大衆化していくための唯一の乗り物になる。

Matterportは同社の一連のソフトウェアによって3Dデータを、カラーカメラデータと完全なメッシュデータの両方で一度に捉える。そしてそれらを、正確なモデルへと再構成する。Matterportはそのためのカメラを、価格など一般市販を意識しながら独自に作ってきたが、Brownによると、Tangoデバイスの能力は現状ですでに立派なものだそうだ。

“まだプロトタイプだからメッシュのクォリティは、うちのカメラほど良くないけどね”、とBrownは言う。

このプロトタイプTangoデバイスは、カメラの解像度も低いから画像が粗い。でもカメラの解像度を上げるぐらいのことは簡単にできる、とBrownは言う。

このビデオでもお分かりのように、Tangoの能力は現状でもすでに十分に感銘を与える。やがて、われわれが日常的に持ち歩く携帯が、このように自分の身の回りの環境を感知したり解釈したりできるようになるのだ。

Matterportはバルセロナで行われるMobile World ConferenceでQualcommのキーノートを担当する。その機会に同社は、同社の3D捕捉再現ソフトウェアをモバイルデバイスに載せてデモし、このような3D技術の大衆的普及がもたらすメリットについても語るだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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