フォードが最高デジタル情報責任者を新たに迎えてソフトウェアとサービスの充実を目指す

Ford Motor(フォード・モーター)はソフトウェア、サブスクリプション、車載コネクティビティの拡充を狙って、最高デジタル&情報責任者としてMike Amend(マイク・アメンド)氏を迎えた。同氏はLowe’sのオンライン事業の責任者を3年間務め、今後はFordの新しい戦略「Ford+」の中心的分野である「データ利用、ソフトウェア、テクノロジー」に取り組む。

この人事はFordが顧客向けデジタルサービスに真剣に取り組み、ハイテク分野にピボットしようとしていることの現れだ。同社は2021年前半に明らかにしたこのプランをFord+と呼んでいる。このプランの中心にあるのは電気自動車で、同社は2030年までに世界の販売台数のおよそ半分を電気自動車にしたいとしている。またサブスクリプションやデジタルサービスによる新たな収入源の拡大も目指す。

こうしたことから、アメンド氏はテクノロジーとソフトウェアのプラットフォーム関連やグローバルでのデータのインサイトと解析の部門など多くのチームを率いていく。

Fordで最近注目される人事はアメンド氏だけではない。同社は最近、Doug Field(ダグ・フィールド)氏も密かに獲得した。フィールド氏はApple(アップル)の特別プロジェクトチームを率いていた技術系エグゼクティブで、Tesla(テスラ)でも先進テクノロジーと埋め込みシステムの責任者としてModel 3のリーダーを務めた。Fordによれば、両氏は製品責任者のHau Thai-Tang(ハウ・タイ・タン)氏とともに緊密に連携していくという。

アメンド氏はこれまでLowe’s、The Home Depot、JCPenneyといった大手小売店のオンライン事業を成長させてきた。Fordの暫定最高情報責任者であるSakis Kitsopanidis(サキス・キッツォパニディス)氏は引き続き統合エンタープライズリソースプランニングの責任者を務める。

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画像クレジット:Ford

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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