フォードが15万件超の予約が入ったF-150 Lightning生産能力拡大のため約270億円追加投資

Ford(フォード)は米国時間9月16日、発売を予定している全電動トラックF-150 Lightningの生産能力を年8万台に増やすために追加で2億5000万ドル(約274億円)を投資し、450人を新規採用する。この発表は、15万件超のF-150 Lightning予約が入っていることを受けてのものだ。

追加の投資と雇用はミシガン州ディアボーンにある新設のRouge Electric Vehicle Center(ルージュEVセンター)、Van Dyke Electric Powertrain Center(ヴァン・ダイク電動パワートレインセンター)、Rawsonville Components Plant(ロウソンヴィル部品プラント)に振り分けられる、と同社は説明している。

このニュースはルージュEVセンターでのイベントで発表された。このセンターはRouge Complexへの7億ドル(約768億円)の投資の一環で50万平方フィートに拡張された。ガソリンで走るFシリーズのトラックもまたRouge Complexで組み立てられている。

そしてFordはLightningトラックの生産準備を開始したことも明らかにした。これらのプロトタイプは実世界でのテストに使われる。顧客への納車は2022年春の予定だ。

全電動ピックアップトラックは同社の電動化に向けた300億ドル(約3兆2920億円)の投資の重要な一部で、Mustang Mach-Eとともに18カ月以内に発売されるFord EVデビュー車種の1つだ。Lightningは収益という点で最も重要かもしれない。Ford F-150 Lightningの生産は全電動Mustang Mach-E、そして商業顧客にフォーカスした設定変更可能な全電動貨物バンE-Transitの導入に続く。

F-150 Lightningはベース、XLT、Lariat、そしてPlatinumシリーズの4つのトリム、2つのバッテリーオプションで提供される。ボディがアルミニウム合金製のこのトラックは搭載する2つの電動モーターで動き、四輪駆動が標準で独立した後輪サスペンションを備える。ベースバージョンは連邦あるいは州の税控除前で3万9974ドル(約438万円)、一方のXLTモデルは5万2974ドル(約580万円)からだ。この価格にはデスティネーションフィーと税金は含まれていない。

関連記事
フォードが完全EV版に先駆けてハイブリッドの「2021 F-150」発表、オプション満載モデルから見える同社のEVトラック戦略
固体バッテリー開発のSolid Powerが生産能力拡大、2022年にフォードとBMWに試験用バッテリーを納入
フォードがアップルの秘密自動車開発プロジェクトを率いた幹部を採用
画像クレジット:Ford

原文へ

(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。