フリートマネジメントのAutomileが750万ドルを調達

Automile 502-14, Jens
 Nylander

フリートマネジメントのAutomileは現地時間23日、シリーズAで750万ドルを調達したと発表した。本調達ラウンドでリード投資家を務めたのはSaaStrで、その他にもSalesforce Ventures、Niklas Zennstrom、Dawn Capital、Point Nine Capitalなどが参加している。

Automileは車両のダッシュボードの中に取り付け可能な四角いデバイスを提供しており、ユーザーはそれを取り付けることで車両の走行距離やルートのトラッキングをすることが可能になる。このデバイス自体は無料で提供されるが、車両1台につき月額5.90ドルから19ドルのサービス利用料が発生する。

最上位のプランでは、走行距離のロギング、各種統計の表示、費用のマネジメントツール、リアルタイムのロケーション・トラッキング、事故が発生したことを知らせるアラート、リスク軽減ツール、メンテナンスが必要になる時期の予測機能などを利用できる。Automileはこれまでに6000社のユーザーを獲得しており、SamsungやNestléなども同社のサービスを利用している。しかし、主要顧客は配管工事、清掃、石油、農業、コンクリート工事の分野に属する企業だという。

「マーケットで動き回るものすべてが私たちの事業領域です」と話すのはAutomile CEOのJens Nylanderだ。

企業向け(特に修理業者、工事業者、農業分野向け)のロジスティクスビジネスは、テクノロジーがまだ浸透しきっていない分野である。Berg Insightの調べでは、米国にある商業車両のほとんど(約80%)には、まだフリートマネジメント・ツールが搭載されていない。

Nylanderによれば、Verizonが今年8月に買収したFleetmaticsなどを除き、企業向けのロジスティクス分野に注力するスタートアップは、ほとんどいないという(ディスクロージャー:VerizonはTechCrunchの親会社)。Nylanderによれば、AutomileとFleetmaticとの違いはデバイス取り付けの難易度だ。Fleetmaticが提供するデバイスの取り付けは専門のスタッフが行う必要がある一方で、Automileのデバイスはユーザー自身が簡単に取り付けることができる。

Automileが予想する今年度の収益は300万ドルで、これは昨年の80万ドルから上昇している。同社は今回調達した資金を利用してヨーロッパ地域へのさらなる拡大を目指すとともに、Palo Altoのエンジニアリングチームを強化していく予定だ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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