ブラウザーメーカーのOperaが中国のテク企業コンソーシアムに$1.2Bで身売りか…すでに買収オファーを受領

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【抄訳】
ブラウザーのメーカーOperaの未来に関していろんな憶測が飛び交っているが、それもついにやっと落着するようだ。今日(米国時間2/9)、このノルウェーに本社のある企業は、中国の消費者テク企業Kunlun TechとQihoo 360が率いるグループから12億ドルの買収オファーを受けたことを確認した。

買収対象は同社の100%で、それは同社の最近の株価に基づく時価総額の53%プレミアムに相当する。Operaの取締役会は声明の中で、この申し値を受け入れるよう株主たちに勧めることを、“全会一致で決定した”、と言っている。最終的には、株主のほかに政府の承認も必要だ。

この買収オファーを行ったグループ(コンソーシアム)はGolden Brickと名乗り、そのメンバーは、

・Qihoo 360(中国でもっとも目立つ…そして論争のマトとなる…インターネット企業で、最近93億ドルを投じて自社を非上場化した。)

・Kunlun(最近上場したゲーム企業だが、先月、ゲイのためのデートサービスGrindrの株60%を買い上げて筆頭株主になった。)

・Yonglian(投資会社。)

の三社だ。

OperaのCEO Lars Boileseは声明の中で、こう言っている: “このコンソーシアムによるOperaの買収には強力な戦略的かつ事業的な論理がある。このコンソーシアムには幅広い専門的能力があり、新興市場における強力な市場地位を有するので、Operaの強力なオーナーになるであろう。コンソーシアムがオーナーになることにより、ユーザーに奉仕すべきOperaの立ち位置も強化され、さらに大きなイノベーションとパートナーし、弊社の拡大と成長の計画を加速できるだろう”。

プレスリリースで同社は、この買収でOperaとKunlun/Qihooの両方がユーザーベースを拡大できる、というメリットを挙げている。

【中略】

Operaはブラウザー以外に、モバイルの広告ビジネスにも大きな投資をしている。それは今ではアプリのインストール広告も含み、またこれまで買収した企業としてVPNサービスのSurfEasyや、モバイルアプリの発見サービス(会員制)Bemobiがある。

買収の噂がうるさくなってからOperaは今週、決算報告を延期した。しかしこのオファーが一般に公開されたので、今日の07:30am CETにあらためて2015Q4の決算報告(電話会議)が行われる。議論の材料は、山ほどあるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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