ホスティングのScalewayがMac miniのクラウドインスタンスを立ち上げ

クラウドホスティング企業のScalewayが米国時間2月2日、新たなタイプインスタンスとしてM1チップで動くAppleのMac miniを追加した。この新しいインスタンスの料金は1時間0.10ユーロ(約12.6円)となる。24時間nお最小契約量が設けられている。

Scalewayはこの新しいコンピューターをパリのDC4データセンターでホストする。このデータセンターは以前、地下の核シェルターだった場所だ。当面、Mac miniはそこだけで、アムステルダムやワルシャワのデータセンターにはない。

コンソールからMac miniを立ち上げるとRAM 8GB、SSDが256GB、そしてmacOS Big Sur搭載のエントリーレベルのMac miniが現れる。そしてそれはもちろん、Appleの初のArmベースのチップM1を使っている。

その後、VNCを使用してインスタンスに接続可能で、デスクトップ環境が表示され、通常のMacと同じように使用できる。コマンドラインインターフェイスだけが必要な場合は、SSHを使用してインスタンスに直接接続することもできる。

Scalewayは、Mac miniインスタンスを提供する初めての企業ではない。Amazon Web Servicesも最近、独自のMac miniインスタンスを立ち上げたが、それはIntel i7 CPUを使っていて1時間1.083ドル(約113.8円)、24時間26ドル(約2732.3円)だ。同社も今後、M1搭載miniを展開するのだろう。

MacStadium、MacinCloud、MacWeb、Mac Mini Vaultなど、Macにフォーカスしたホスティング企業もいくつかある。MacStadiumでは、M1で動くMac miniでRAM 8GB、ストレージ256GBのインスタンスが月額109ドル(約1万1454.9円)だ。Scalewayよりもやや高い。ScalewayではMac miniインスタンスが30日で72ユーロ(約9092.6円)だ。

Macのサーバーは開発目的にも使うことができ、CI / CDがサポートされる。iOSアプリを作るならMacが必要となる。Ubuntuのサーバーでは無理だ。そのためアプリ開発をサーバー上で行いたいのであれば、Macをレンタルするしかない。

しかしMacのサーバーにはほかの用途もある。たとえばmacOSのアプリケーションを、リリースする前にAppleシリコンでテストしたい場合もあるかもしれない。あるいは単純に、M1で遊んでみてもいい。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleApple M1Scaleway

画像クレジット:Olly Curtis/Future/Getty Images

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(文Romain Dillet:、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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