ホワイトハウスが建設会社にN95マスクを病院に寄付するよう依頼

米国のwペンス副大統領は3月17日、新型コロナウイルスタスクフォースの記者会見で建設会社に対し、地元の病院にN95マスクの在庫を寄付するとともに、当面は新規発注を控えるよう要請した。この種のマスクは0.3ミクロンの粒子の少なくとも95%をブロックできるが、現在著しく不足している。

N95マスクは微小粒子を捕集できるため、例えばコンクリート粉塵の多い現場で建設作業員が使う。現在、この種のマスクが不足しており、価格は往々にして非常に高い。WHO(世界保健機関)はほとんどの人にマスクの使用を推奨していないものの、とにかく多くの人がマスクを購入した結果、不足する事態となっている。例えば、Home Depot(ホームデポ)では現在完全に売り切れている

「建設会社に対し、N95マスクの在庫を地元の病院に寄付し、産業用マスクの発注を控えるよう要請する。本日議会で進行中の法案に含めるよう大統領が求めた内容のためだ。建設現場で使用する産業用マスクは、医療従事者が呼吸器疾患から自らを守る目的で使用してもまったく問題ない」とペンス氏は述べた。「建設会社にお願いしたいのは、これは大統領が自身の経歴から非常によく知っていることだが、N95マスクを地元の病院に寄付し、今後の発注を控えることだ」。

ペンス副大統領とトランプ大統領は本日のブリーフィングで、政府は必要に応じて軍が野戦病院を設立したり、既存施設の拡張を可能にしたりできるよう検討していると述べた。

現在米政府が建設会社にN95マスクの寄付を依頼しなければならないという事実が、感染拡大への準備がどれほど不十分だったかをはっきりと示している。

画像クレジット:BRENDAN SMIALOWSKI/AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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