ホワイトハウスの公式Webサイトから気候変動への言及がいっさい消え去る

【抄訳】
Trump政権は早くも、人びとの現実認識を危険な方向へ変える動きに出た。新政権はホワイトハウスのWebサイトから“気候変動”(climate change)と“地球温暖化”(global warming)の言葉をすべて消し、気候変動に関するページhttp://www.whitehouse.gov/energy/climate-changeも、完全に削除された。

アップデート: Snopes.comが指摘しているように、政権が変わると前政権のページはアーカイブされるのがふつうだが、新しいホワイトハウスのページに“気候変動”への言及がまったくないことと、新政権が、Climate Action Planのような重要な環境政策の排除を追求する、と具体的に述べているエネルギー政策のページを宣伝している、という事実は残る。

Motherboardによると、この変更は政権移行が正式に発効した東部時間正午に生じた。下図はObama大統領の下(もと)でのclimate-changeのページであり、Wayback Machineによる、このページのライブバージョンがここにある。

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ホワイトハウスの公式Webサイトの“重要問題”(Top Issue)のリストからもClimate Changeは消え、やや関連があると思われる“アメリカ優先のエネルギー計画”(American First Energy Plan)には、アメリカの包括的なエネルギー政策におけるTrumpの目標が述べられている。それは、保護主義者*的な資源利用施策が中心だ。〔*: 保護主義者, protectionist, ‘保護貿易’のような、自国の利益保護を優先する考えの人びと。〕

そのページには次のような悩ましい一節があり、そこでもやはり、気候変動などの、問題を特定する名前はいっさい使われていない:

私たちはあまりにも長く、わが国のエネルギー産業の重荷となる規制に足を引っ張られていた。Trump大統領は、Climate Action PlanやWaters of the U.S.ルールのような有害で不必要な政策を排除することを、確約している。これらの制約がなくなれば、アメリカの労働者を大きく助けることになり、その賃金は今後の7年間で300億ドル以上増加するだろう。

【中略】
〔環境保護局の気候変動ページは健在だが、いずれなくなるだろう。〕
〔グリーン&クリーンテック・スタートアップの将来が不安。〕

ホワイトハウスの公式Webサイト上の、LGBTQの人権問題を扱うページも、政権移行時に削除された(未訳)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))