ボストン・ダイナミックスの開発製品版4本足ロボがデビュー

昨年のTCセッション、ロボティクスカンファレンスでBoston Dynamics(ボストン・ダイナミックス)は、SpotMiniが商業展開する初の製品になると発表した。改良されたバージョンに至るまで、同社は基本的に事業所内をパトロールすることを目的にしているこの4本足ロボの開発に数十年費やしたかもしれない。

今日のイベントで創業者でCEOのMarc Raibert(マーク・レイバート)氏は電動ロボットの製品版をデビューさせた。昨年言及したように、同社は今年100モデルを生産する計画だ。レイバート氏は、同社が7月か8月に生産を開始することを目指していると語った。いくつかのロボットがすでに組み立てラインにあるが、それらはベータテストに使われる。そして同社はまだデザインに手を加えている。価格は今夏発表される予定だ。

生産が近づいたSpotMiniについての新たな情報としては、SpotMiniが転倒したときに、ロボットそのものと、全方位が見えるように前後や左右に取り付けられたカメラを守ることができるよう、しっかりとしたスキンにするために再設計された構成部品がある。

SpotMiniはまた、アームを持っているが(よく頭に間違われる)、異なるアプリケーションに応じてフレキシブルであるよう、他のパーツが動こうともアームは同じ場所に位置する。

レイバート氏は、ナビゲーションソフトウェアや、デベロッパーがゆくゆくはロボットのコントロールと相互作用することができるアプリを書くことで、SpotMiniがロボティクスのAndroid(あるいはアンドロイドのAndroid)になることを願っていると語った。

SpotMiniは、Boston Dynamicsがリリースしようとしている最初の商業ロボットとなる。しかしすでにわかっているように、当然のことながらSpotMiniで終わりではない。同社は、車輪のついたHandleロボットをロジスティック分野に売り込もうとしている。ロボティクスにおいてこの分野は現在かなりホットだ。特にAmazonは最近、コロラド拠点のスタートアップのCanvasを買収して配送センターロボット部門の傘下に収めた。

Boston Dynamicsも今月初めに同社初となる買収を行っている。Kinemaの買収で、この分野で重要な部分を担うより高度なビジョンシステムを開発ロボットに搭載できる。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。