ポッドキャストと短編オーディオのサブスクサービスを提供するPodimoが14.3億円調達

コペンハーゲンで創業し、短編オーディオストーリーとポッドキャストのサブスクリプションサービスを提供するPodimo(ポディモ)が、1120万ユーロ(約14億3000万円)の追加資金調達を行った。

今回のラウンドを主導したのはChr. Augustinus投資ファンドで、前回の600万ユーロ(約7億7000万円)のシリーズAが行われてからわずか8カ月しか経っていない。既存の投資家たちに加えて、スペインのVCであるAldea Opportunity Fundもラウンドに加わった。

2019年に創業したPodimoは、ポッドキャストおよび短編オーディオプラットフォームだが、リスナーにパーソナライズされたレコメンデーションを行う一方で、クリエイターにはプレミアムサブスクリプションからの収益を提供する。

プレミアム会員は、Podimo限定の600以上の番組にアクセスすることが可能で、その月会費は各月ごとに聴いているPodcastクリエイターたちに直接分配される。このサービスは現在、ドイツ、デンマーク、スペイン語圏の市場で提供されている。

共同創業者のMorten Strunge(モーテン・スコーギ)氏は、過去にはオーディオブックサービスのMofibo(モフィボ)によるサブスクリプションメディア製品の経験がある(同社はStorytelに売却された)。Podimoは、増えつつあるポッドキャストへの需要に対して投資を行いたいと考えている。同スタートアップの他の共同創業者は、Nikolaj Koppel(ニコライ・コプ)氏、Andreas Sachse(アンドレアス・サクス)氏、Sverre Dueholm(スベア・ドゥフム)氏だ。

「私たちの夢は、発展途上のポッドキャスト業界の2つの課題に取り組むことです」と、スコーギ氏は説明する。「第1は発見性です。私たちはリスナーをその好みのコンテンツにインテリジェントにマッチングさせます。2つ目はマネタイズです。クリエイターに新たな収益手段を提供することで、クリエイターは制作に専念し、すばらしいストーリーテリングに投資をすることができるのです」。

有料版の中で無制限のリスニングと機能を提供するフリーミアムモデルを提供することで、スコーギ氏はポッドキャストのクリエイターと密接に協力してポッドキャストのエコシステムを強化し、広告収入への依存度を低くできるチャンスがあると考えている。

彼はPodimoがシリーズA調達を実施した際に「私たちは、クリエイターに好まれるパートナーになりたいと考えています。そのためには、コンテンツと密接に連携し、キュレーションを行い、個々のユーザーさんへマッチさせるだけでなく、優れたマネタイズモデルも提供します」と語った。彼は、より強固な収益源を提供することで、新しいコンテンツ制作者たちが市場に参入し、既存のコンテンツ制作者もより多くの収入を得ることができるようになることを期待しているのだ。そうすることで、質の高いコンテンツにさらに多くの時間と労力を投資するための資金的な余裕が生まれることになるだろう。

「当社のポッドキャストと短編オーディオのサブスクリプションサービスには強い牽引力があります【略】現在では成長の50%以上を国際市場から得ています」とスコーギ氏は私に語った。「私たちの限定カタログには600以上の専属プロダクションが含まれるまでになりました。短いコンテンツのクリエイター向けに収益源を生み出すという私たちのビジョンは、本当に牽引力をもっているようです」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ポッドキャストPodimoサブスクリプション

画像クレジット:Podimo

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(文:Steve O’Hear、翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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