マーケッターとコンテンツクリエイターをつなげる ― Popular Paysが310万ドルを調達

多くの競合がひしめくインフルエンサー・マーケティング業界で、Popular Paysが一歩抜きん出るための策とはなんだろうか?共同創業者のCorvett Drummey氏によれば、それはコンテンツに集中することだという。

そのアプローチは投資家たちを納得させたようだ。Popular Paysは米国時間10日、新たに310万ドルを調達したと発表した。同社は過去に行なわれたシリーズAでY Combinatorなどから520万ドルを調達している。今回の調達ラウンドをリードしたのはGoAhead VCで、Pallasite VenturesとHyde Park Angelsも本ラウンドに参加した。

Drummy氏によれば、創業当初に彼が考えていた同社の主要なビジネスバリューとは、ブランドやプロダクトのプロモーションのためにマーケッターとソーシャルメディア上のインフルエンサーたちをつなぐことだったという。それはあながち間違いではなかったものの、彼は「私たちのビジネスが提供する本当のバリューとは、コンテンツそのものなのです。企業もそのことに気がついています ― 彼らもインプレッションを欲しがっていますが、コンテンツが中心であることに変わりはありません」と話す。

結局のところ、企業はオンライン上のエンゲージメントを維持するために、より多くのビデオ、写真、ブログポストを必要としている。そして、Snapchat Stories式のフォーマットが主流になるにつれて、この流れはますます加速している。

誤解のないように言うと、Popular Paysはインフルエンサー・マーケティングというビジネスモデルを完全に放棄したわけではない。Drummy氏によれば、企業が手がけるキャンペーンの多くは今でも、コンテンツ、そしてユーザーに訴えかけるメッセージを製作するものだからだ。しかし、同社は彼らをインフルエンサーと呼ぶのをやめ、代わりにクリエイターと呼ぶようになった。彼らの本質を表すためだ。「彼らの価値とは、必ずしも有名であること、セレブリティであることではありません。彼らはコンテンツ製作のプロなのです」。

Drummey氏によれば、同社は複数のクリエイターを1か所で管理するためのマーケッター向けツールも提供している(何百ものキャンペーンをまとめて管理できる)。また、コンテンツのA/Bテストツールも同様だ。同社はマネタイズ方法も拡大していて、技術のライセンスを他社に与えたり、リセラーと共同してビジネスを行ったりしている ― 実際、リセラーから得る収益は全体の1/3にものぼるという。

[原文]

(翻訳: 木村拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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