メキシコ版Zipcarサービスを展開するCarrot.mx、200万ドルの資金を追加調達

メキシコ版ZipcarのCarrotがシリーズBにて200万ドル程度の資金を調達した。本シリーズを主導したのはVenture Partnersで、これにAuria Capitalおよびそのファウンダーたちや、以前から出資しているMexio Ventures(メキシコの政府系ファンド)も参加している。これによりCarrotの合計調達額は350万ドルということになった。

メキシコにおける車所有のあり方に変革をもたらそうとするCarrotだが、今回の調達資金はおもにメキシコ内での主導的地位を保つために活用していくのだそうだ。具体的には今後2年間で会員数1万人および車の保有台数300台超を目指していくとのこと。

メキシコ市場における成長拡大と主導的地位獲得を狙っては、2012年にUBICARの買収も多なっている。CarrotはUBICARについて「唯一の競合的立場のサービス」と位置づけていた。またメキシコシティの自転車共有サービスとも連携して、同サービスに登録する12万人にもCarrotのサービスの門戸を開いている。

現在のところ、Carrotはメキシコの三大都市にて運用されている。これを人口の多い15都市にまで拡大していきたいとのこと。15都市をカバーすることで潜在利用者数は4500万人になるのだそうだ。

「世界には20ほどのカーシェアリングサービスがあります。その中でもCarrotはもっとも急成長を遂げているサービスなのです」とVenture Partnersでmanaging Partnerを務めるFederico Antoniは言っている。「迅速な意思決定と行動力により、メキシコにおける市場をしっかりとその手におさめています」とのことだ。

もちろん、今後、世界規模のカーシェアリングサービスが参入してきて、シェアが大きく変化するということも考えられる。カーシェアリングサービスについては、今後まだ大きな業界再編が行われる可能性もあるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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