メディア分析のComscoreが不正会計問題でSECに和解金5億円を支払う

メディア業界で広く利用されている測定情報を提供するComscore(コムスコア)は、同社による不正な会計操作を指摘したSECと和解した。

Comscoreおよび同社の前CEOであるSerge Matta(サージ・マッタ)氏は、SECに不正行為を告発され、和解の結果それぞれ500万ドルと70万ドルを支払うことに同意した。マッタ氏は、Comscore株の売却益210万ドルをComscoreに返還することにも同意した。SECのウェブサイトの記事が伝えた。
命令書によると同氏と同社は、会社の売上を5000万ドル過大に計上したほか業績に関する虚偽の報告をした詐欺行為に関与した。

「SECの捜査によると、Comscoreと同社前CEOは、売上目標達成のために非金銭およびその他の取引にかかわる会計を操作し、Comscoreの事業実績に関して投資家を欺いた」とSEC監査部のMelissa R. Hodgman(メリッサ・ホッジマン)副部長が声明で語った。

【中略】

同社の株価は、今年4月に一連の行為が明るみに出た後急落した。4月には20ドル以上で取引きされていたが現在の株価はわずか2ドル強だ。同株は今日の取引終了前に5%近く値を下げた。

Comscoreは長文の声明で、同社は「SECの告発を認めることも否定することもない」と語り、「SECによるマッタ氏に対する個別の訴訟が本日発表された」ことも伝えた。

同氏は2016年にComscoreを退社した。

同社のスローガン:Comscoreは、クロスプラットフォームでメディアのプランニング、取引、評価を行う信頼できる通貨です

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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