ランス・アームストロングが81億円のVCファンド設立へ

元自転車レース選手のLance Armstrong(ランス・アームストロング)氏が率いる投資会社Next Venturesは、初のベンチャーキャピタルファンドを立ち上げようと7500万ドル調達のための書類を提出した。

米証券取引委員会に提出された書類によると、Armstrong氏とNext VenturesのゼネラルパートナーLionel Conacher氏は、スポーツ、フィットネス、栄養、そしてウェルネス分野のスタートアップを支援するために一部のパートナーからこれまでに2450万ドルの出資を取り付けた。

Armstrong氏、Conacher氏共に長い間活躍したアスリートで、ご存知の通りArmstrong氏は自転車競技のプロ選手としてのキャリア、そして最終的に国際自転車競技連合が2012年に彼のツール・ド・フランス7連覇のタイトルを剥奪することになった有名なドーピングスキャンダルで知られている。一方のConacher氏の経歴には、「生涯マルチスポーツアスリートで、アウトドア愛好家であり、ファースト・ファミリー・オブ・スポーツのメンバーでもある」と書かれている。Conacher氏はまた、Roth Capital Partnersの前副会長として投資銀行とプライベートエクイティでの経験も持っている。

Next Venturesは6カ月前に初の投資を公表した。同社はカリフォルニア州カールスバッド拠点のPowerDotに資金を注入した。PowerDotはスマートな筋肉刺激デバイスを作っている創業2.5年の会社だ。このデバイスは繊細な軟組織に働きかけるために電気パルスを送り、ランナーや他のアスリートのトレーニング疲労回復を手伝う。同社はこれまでに睡眠とアクティビティを追跡するOuraやコミュニティベースのフィットネスアプリSparその他2つに投資している。

自転車競技からの永久追放という処分を受けたArmstrong氏は投資会社Lowercase Capitalのリミテッドパートナーを務めたのちに投資に関わるようになった。Lowercaseでの投資を通じて彼は初期のUber株に投資していて、後にこれは経済破綻から家族を“救った”と彼は述懐している。

もしArmstrong氏とConacher氏が目標額を調達できたら、Pelotonの大成功で注目を集めているこの業界にVCが賭けているように、Next Venturesはスポーツとフィットネスにフォーカスした最大のファンドの一つとなる見込みだ。

イメージクレジット: Ezra Shaw / Staff / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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