リーディング特化の英語学習アプリ「ポリグロッツ」がシリーズAで6000万円の調達

POLYGLOTS(ポリグロッツ)は英語のリーディングに重点を置く英語学習アプリだ。本日、ポリグロッツはシリーズAラウンドで総額6500万円を調達したことを発表した。リードインベスターは米SynexCorporationの創業者で九州大学の名誉博士であるロバート・ファン氏が務め、他に事業会社と個人投資家が参加している。

ポリグロッツは英文を読んで英語を学習することに主軸を置いたアプリだ。ユーザーが記事を読むと、読んだ記事のワード数や読了までの時間がグラフで表示される。記事を読んでいる途中で分からない単語があった時は、単語をタップして辞書を引くことができる。調べた単語は自動で単語リストに追加されるので、あとで単語を復習することが可能だ。

今回ポリグロッツは新たにWebReader機能を実装した。これまでポリグロッツで提供していたのは彼らがキュレートした記事のみだったが、WebReader機能を使えばユーザーはウェブ上のどの英語記事でもポリグロッツの機能を使って読むことができる。

ポリグロッツは「好きなものを使って学習する」のがコンセプトとポリグロッツ創業者でCEOの山口隼也氏は説明する。今回のWebReader機能の実装により、ユーザーはこれまで以上に自分の好きなコンテンツを英語学習に活かすことができるようになると言う。

ポリグロッツは2014年5月に創業し、2014年末からポリグロッツのアプリを提供している。2015年3月末にはEast Venturesやエンジェル投資家から2000万円を資金調達した。

ポリグロッツには現在70万人弱のユーザーがいるそうだ。アプリの基本機能は無料で利用できるが、有料プランでネイティブスピーカーが記事を読み上げた音声を聞けるリスニングコンテンツや英会話のフレーズが学べる学習コンテンツ、先生にチャットで質問ができる機能などを提供している。ポリグロッツは他にも広告と「法人版POLYGLOTS」の提供でマネタイズも行なっている。

今後構想しているのは、ポリグロッツを英語の先生と英語を学習する生徒とをつなぐプラットフォームにすること、と山口氏は説明する。ポリグロッツの有料版では、リスニングのコンテンツを作ったり、ユーザーの英語の質問を答えるのに英語の先生が登録している。こうした英語の先生とポリグロッツで日々英語を学習している人たちをマッチングして、英語レッスンが提供できるプラットフォームを作ることを考えていると山口氏は言う。

「先生の特徴が分かって、レッスンの予約ができるようなマッチング・プラットフォームを考えています」。

今回調達した資金は、このマッチング・プラットフォームの実現に向けて開発を進めること、そしてユーザーの自習をサポートする機能の拡充に充てると山口氏は説明する。機能拡充については、ユーザーが発音を練習できる「シャドウイング機能」や長い文章でも読みやすいようスラッシュで文章を区切って読み進めることができる「スラッシュ・リーディング機能」を予定しているそうだ。また、中国や韓国版のポリグロッツ(中国人や韓国人が英語を学ぶことができる)を提供し、グローバルでユーザーを増やすことを視野に入れいていると山口氏は話している。

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TechCrunch Japan

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