レアル・マドリードやリヴァプールなどと提携するファンタジーサッカーNFTゲーム仏Sorareがソフトバンク主導で約743億円調達

フランスのスタートアップ企業であるSorareは、重要な資金調達ラウンドを実施したと発表した。SoftBank Vision Fund 2(SVF2)が6億8000万ドル(約743億円)のシリーズBラウンドを主導し、同社の評価額は43億ドル(約4700億円)に達した。

Sorareは、NFT(非代替トークン)をベースにしたファンタジーフットボール(サッカー)のプラットフォームを構築している。各デジタルカードは、イーサリアムのブロックチェーン上に固有のトークンとして登録されており、プレイヤーは他のプレイヤーとカードを売買することができ、取引はすべてイーサリアムブロックチェーンに記録される。

Sorareの特徴は、レアル・マドリード、リヴァプール、ユヴェントスなど、欧州で最も有名なクラブを含む180のサッカー組織と提携していることだ。これは同業他社にとって参入障壁となる。

今回の資金調達により、同社は新たなスポーツ分野への進出、米国でのオフィス開設、人材採用、マーケティングキャンペーンへの投資などを計画している。今後、他のプロスポーツ団体とのパートナーシップ発表も期待できる。

今回のラウンドには、SoftBank Vision Fundのチームに加え、Atomico、Bessemer Ventures、D1 Capital、Eurazeo、IVP、Liontreeも参加した。また、Benchmark、Accel、Headline、さまざまなビジネスエンジェルを含む、既存投資家からも再び出資を受けている。

Sorareは、プラットフォーム上で新しいカードを発行することで収益を得ている。プレイヤーはそれらの新発行カードを購入し、自分のコレクションに加えることができる。また、プレイヤーはチームを管理し、実際のパフォーマンスに応じてポイントを獲得することもできる。

時間の経過とともに、カードの価値は上がったり下がったりする。そのため、プレイヤーは他のプレイヤーとカードを売買することが多く、オークションを追跡するためのサードパーティウェブサイトも存在する。このプラットフォームでは、1月以降、1億5000万ドル(約163億9000万円)相当のカードが取引されている。Sorareは今のところ、プレイヤー間の取引からは利益を得ていない。

取引量はかなり多いものの、ユーザー増加の可能性はまだまだある。現在、60万人の登録ユーザーがおり、毎月15万人のユーザーがカードを購入したり、(ファンタジー)チームを編成しているという。2020年の第2四半期から2021年の第2四半期にかけて、同社の売上は51倍に伸びている。

Sorareの共同創業者兼CEOのNicolas Julia(ニコラス・ジュリア)氏はこう述べている。
「当社は、ブロックチェーンとNFTがもたらす計り知れない可能性が、サッカークラブ、サッカー選手、そしてそのファンが互いにより深いつながりを体験するための新しい方法を解き放つと考えました。これまでの成功に感激していますが、これは始まりに過ぎません。次のスポーツエンタテインメントの巨人を生み出し、より多くのサッカーファンや組織にSorareを提供し、世界中の他のスポーツやスポーツファンに同じ実証済みのモデルを紹介する大きなチャンスだと考えています」。

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SorareのシリーズBは、特にフランスのスタートアップにとっては巨大な資金調達ラウンドだ。ファンタジースポーツゲームは、新しい人々にNFTの世界に触れてもらう最良の方法の1つだ。NBA Top ShotがNBAファンに絶大な人気を誇るのもそのためだろう。

そして、これらのプラットフォームは、暗号資産取引を始めるためのすばらしいオンランプになっている。今後、Sorareでプレイする人が増えてきて、規制が厳しくなるかどうかが注目される。

画像クレジット:Sorare

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(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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