レストラン即時予約サービス「TableCheck」が飲食店のインバウンド支援、第1弾は中国語に対応

「2400万人」、これは2016年に日本へ訪れた外国人観光客の人数だ。日本政府観光局の発表によると正確には2403万9千人。同局が統計を取り始めた 1964 年以降、最多の数字で前年に比べて21.8%増加している。

このような状況もあり、訪日外国人観光客を対象にしたサービスは非常にホットな領域の1つ。たとえばTechCrunchでも2017年に入って、インバウンド旅行者向け専用アプリ「WAmazing」や訪日外国人旅行者の行動データを解析する「inbound insight」などを紹介している。

宿泊施設やレジャー施設と並んで、訪日外国人観光客が増加することで大きなビジネスチャンスを得られるのが飲食店だ。言語の問題などいくつか障壁はあるものの、これをクリアできれば売上の拡大も見込める。レストランの即時予約ができる「TableCheck」もまさにそのような課題を解決しようとしているサービスの1つだ。

同サービスを提供するVESPERは4月4日、飲食店の訪日外国人観光客の獲得支援を強化することを発表。その第1弾として同サービスの中国語対応を開始するとともに、中国人観光客向けメディア「Go Japan」、飲食店向けの予約、決済サービス「日本美食」との連携を始める。

これにより中国人観光客は、TableCheck上に掲載されているレストラン情報の閲覧や予約を中国語で行えるようになったことに加え、日本美食と連携したことにより中国語で来店前の事前決済が可能に。飲食店側もGo Japanを通して集客力強化が見込めるほか、事前決済をすることで直前や無断キャンセルで発生する損失も軽減できる。

訪日外国人観光客の中でも、中国や台湾、香港といった中国語圏の観光客が半数以上を占めている。消費者側と飲食店側双方の需要が高く、まずはそこに対応していく形だ。

予約台帳システムTableSolutionと連動したレストラン予約サイト

TableCheckは2017年1月16日にリリースされたレストラン予約サイト。以前からVESPERが提供していた飲食店向けの予約台帳システム「TableSolution」の導入店舗のみを掲載している。この「TableSolutionと連動していること」が大きなポイントだとVESPER代表取締役の谷口優氏は話す。

「現状では予約サイトとお店の台帳システムが連動していない場合が多く、店舗が事前に席を割り当てる必要があり、記入漏れやオーバーブッキングが発生する原因となっていた。それでは台帳システムは単なる記録保存用のツールでしかない」(谷口氏)

その点TableCheckではTableSolutionと連動しているため、リアルタイムで席の空席状況を正確に把握しオンラインでの即時予約に対応できる。オンラインで予約できる席が限られることによる、機会損失の心配もなくなり、消費者にとっても飲食店にとっても利便性が高いという。

TableSolutionは2014年2月にリリースされ、現在1500店舗ほどに導入されている。2011年のVESPER設立当時、代理店業をやっていた際に「ネット予約が便利なことはわかっているし、導入したいけど管理のが大変」という飲食店の声を聞き、アナログだった予約台帳をデジタル化するツールとして開発された。

「予約台帳をきれいに整理しようとかではなく、飲食店がお客さんにスムーズに対応できるためのサービス、お店の課題を解決できるサービスを志して始めた」と谷口氏が話すように、トレタやエビソルといった競合も存在するが、目指している方向は必ずしも一緒ではない。お手頃で必要最低限の機能を備えたシンプルなサービスではなく、機能が充実している一方で操作になれるまでに時間がかかり、それなりの価格もする。(月額1万2千円、1万5千円、2万円の3プラン)

「本気で課題解決に活用してもらうためにはある程度の数の機能が必要になるし、しっかりしたサポートも不可欠。営業やサポート担当の中にはレストラン出身者やソムリエなど飲食店を経験している人間も多く、親身になってサポートできる体制が整っている」(谷口氏)

社内で重要視している指標もユニークで、導入店舗数ではなく「予約データ件数」。いかに使ってもらえるかにフォーカスをしているそうだ。その点では同数値が伸びていることに加え、新規申し込みの75%が同業他社からの切り替えという結果もでており、手応えを感じているという。基盤が整ってきたなかで2017年に入りTableCheckをリリース、そして今回のインバウンド獲得支援の強化と飲食店が抱える課題の解決に向けて新たな一歩を踏み出した。

「日本の人口が減少している今、飲食店は外国人の顧客をどんどん獲得していく必要がある。そのためには言語もそうだし、オンラインでの即時予約に対応していかないといけない。日本のレストラン市場の拡大や活性化を後押しするサービスにしていきたい」(谷口氏)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。