ロシアのロケットの失敗にもかかわらず、NASAはソユーズの打ち上げ予定を変えない

米国時間10月11日に起こった、通常は信頼性が高いソユーズロケットの打上げ失敗は、様々な意味で宇宙コミュニティに衝撃を与えた(今回は国際宇宙ステーションへ向かう有人ミッションだった)。だがNASAの担当官Jim Bridenstineは、いずれにせよ新しい乗組員を12月にソユーズで打ち上げる予定だと語った。

モスクワの米国大使館でBridenstineは記者たちに向かい「全ての失敗ミッションがこんなに上手く終わるわけではない」と語った。実際故障したロケットは、組み込まれた脱出システムは設計通りに働いたために、幸運にも何の人的被害も出さなかった。

宇宙飛行士であるNick HagueとAleksey Ovchininは、発射後約90秒で切り離されパラシュートを開いたカプセルと共に、発射場から約250マイル(約402キロ)離れた場所に安全に着陸した。

調査官たちが何が原因かを述べるのは時期尚早だが、Bridenstineはソユーズシステムとロスコスモスの彼のチームを信頼しているようで、新しい有人カプセルが年内にも打上げられることを示唆した。

「私は、ソユーズロケットの再度の打上げを十分に予想していて、現段階ではこの先の予定が変わると考える理由はない」と彼は語る。

そのミッションは12月に行われる予定である。すなわち現在ISSに搭乗している3人の乗組員たちは、一部で心配されたようにその滞在を延ばす必要はなく、ISSがしばらくのあいだ無人で飛行を続ける必要もないということだ。後者の可能性は様々な不安を引き起こしていた。ISSはしばらくの間無人で飛行できるように設計されてはいるが、問題が起きた時にその場に誰も居ないことはリスクとなる、そして多くの実験も失敗する可能性がある。

ソユーズの打ち上げシステムは、人間を宇宙に送るために現在利用可能な唯一のものである。SpaceXとBoeingがその状況を変えるために懸命に働いているが、彼らのソリューションの完成にはまだ長い道のりが待ち受けている。仮にソユーズシステムに重大な欠陥が発見された場合には、その解決策が見つかるまで人類は基本的に地球に閉じ込められることになるだろう。だが幸いなことに、ソユーズは何度も実証されているため、すぐに再飛行が行われる確率は高いだろう。

もちろんBridenstineの自信だけでロケットを打ち上げるわけではない。ロケットの調査は続いており、2つの宇宙機関は元々の予定に先立ち、どのように新しい乗組員をステーションへ送り込むかについて協議しなければならない。しかし、現段階では、宇宙はまだ私たちの手の届くところに留まっているようだ。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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