ロボアドバイザー「WealthNavi」が40億円を調達、預かり資産は1000億円を突破

資産運用を全自動で行うロボアドバイザー「WealthNavi」を運営するウェルスナビは11月9日、複数の株主を引受先とした第三者割当増資と金融機関からの融資などにより、総額で40億円を調達したことを明らかにした。

内訳は第三者割当増資が25億円、融資などが15億円。なお今回同社に出資したのはいずれも既存株主だ。

  • グローバル・ブレイン
  • SBIグループ
  • 未来創生ファンド
  • Sony Innovation Fund
  • SMBCベンチャーキャピタル
  • みずほキャピタル
  • 三菱UFJキャピタル
  • 千葉功太郎氏

ウェルスナビは2月にも第三者割当増資と融資により45億円を調達。2015年4月の創業からの調達額は総額で107億円になる。

WealthNaviは2016年7月に正式公開されたロボアドバイザーサービス。世界の富裕層や機関投資家が利用する資産運用アルゴリズムを軸とし、自動で国際分散投資を実施する。そのため専門的な知識や時間がないユーザーでも使えるのが特徴だ。

「リバランス機能付き自動積立」機能や「自動税金最適化(DeTAX)」機能では中核となる技術について特許を取得。独自の機能でユーザーの資産運用をサポートする。

預かり資産の1%(年率・税別)を手数料として受け取るビジネスモデル(3000万円を越える部分は0.5%)で、8月23日に申込件数13万口座、預かり資産1000億円を突破。SBI証券や住信SBIネット銀行、全日本空輸を始めとしたパートナー企業を通じた利用も拡大している。

今回の資金調達は開発体制のさらなる強化や経営基盤の拡充、マーケティングの推進を目的としたもの。ウェルスナビでは「今後も『長期・積立・分散』による資産運用の普及に努め、働く世代の資産形成をサポートしていきます」とコメントしている。

最近はロボアドバイザーを含め、資産運用関連のサービスを手がけるスタートアップの大きなニュースが多い。

同じくロボアドバイザーを提供するお金のデザインは6月に59億円10月に7億円を調達。累計調達額は109.6億円にのぼる。スマホ証券のOne Tap BUYも先月19.5億円の資金調達を発表しているほか、テーマ投資型の資産運用サービスを展開するFOLIOはLINEとタッグを組み「LINEスマート投資」をスタートした(なお、FOLIOもつい先日よりロボアドバイザーサービス(おまかせ投資)を始めている)。

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TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。