ロボコール遮断法案が上院通過、大統領の署名待ちに

大統領弾劾をめぐって両党が激しく対立している中で、米国上院はある法案を超党派で議決した。あとは、大統領が署名すれば法律が成立する。そのTRACED法(Telephone Robocall Abuse Criminal Enforcement Act、電話のロボコール濫用を犯罪とする法律)は、ロボコールが呼び出し音を鳴らす前にキャリアがそれを封ずることを義務付け、特に悪質なものはFCCに捜査権を与える。

下院エネルギーおよび商業委員会の法案共同提案者は:「不法なロボコールを遮断するこの法案を下院が速やかに可決したことは喜ばしい。我々は米国の人びとがこれらのしつこい不法な起呼から解放されるために懸命な努力を行った。この超党派の圧倒的多数で議決された法案に、大統領がきわめて速やかに署名することを期待する」。

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さまざまなケースが超党派と呼ばれるが、これは本物だ。上院と下院で法案の2つのバージョンが生まれ、どちらも圧倒的多数で議決された。関連する委員会が共同で両案を生かした統一バージョンの法案を作り、その後わずか1カ月でホワイトハウスに渡って大統領の署名を待つことになったのだから、すごいことだ。

法案の要約はここで読めるが、要約すると以下のようになる。

  • ロボコール迷惑行為に対するFCCの出訴期限を延長し、罰金を増額する
  • FCCはスパムコールとスパムテキストから消費者を護るための規則を作る(すでに着手)
  • FCCはロボコール対策に関する年報を作りFCC推奨の法案を作成する
  • 発信者電話番号の詐称を防止するためにSTIR/SHAKENフレームワークの適切なタイムラインを採用する
  • キャリアは上記サービスに課金せず、ありうる過誤を犯すことから自力で自己を遮蔽する
  • 司法長官は犯行者の訴追のために多省庁にまたがる特別調査委員会を召集する
  • 司法省は犯行者を訴追できる。
  • 規則が実効していることを確認するための切り抜き作成や調査を行い、関連団体などからのフィードバックが確実にあるように図る

この特定の問題に具体的にフォーカスしているという意味で、これはいい法案のようだ。余計なものは何もない。早く署名され、早く法律として発効することを望みたい。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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