ロボットとドローンを組み合わせて鉱山救助に挑むCMUチーム

ピッツバーグを訪れた最後の日に、今では廃坑となった炭鉱に行く機会を得た。市街地の北東側にあるTour-Ed鉱山では、気候の穏やかな期間だけ見学ツアーを開催しているのだ。とはいえ、坑道の中は1年を通して華氏50度(摂氏10度)に保たれている。

入り口の上の方にはまだ雪が残っている中、カーネギーメロン大学とオレゴン州立大学の学生チームは、次の競技に向けて、1組のロボットの準備を整えていた。この少人数のチームは、DARPAが主催するSubterranean Challenge(地下への挑戦)に参加している十数チームの内の1つだ。

数年におよぶSUbT競技は、「複雑な地下の環境に対して迅速に地図を作成し、ナビゲーションし、検索してすり抜けるための新しいアプローチを探索する」ことを目指すもの。そこには「人工的なトンネルシステム、都市の地下道、網状になった自然の洞窟」などが想定されている。具体的には、鉱山から洞窟、さらに地下鉄の駅といった地下構造物内の捜索、救助という課題が各チームに与えられている。

賞金200万ドル(約2億2000万円)の競技の目的は、複雑な地下の地形をナビゲーション可能なシステムを設計すること。想定しているのは、崩落やその他の災害だ。ロボットは、人間の救助隊が行くことのできない場所、あるいはレアなケースとして、足を踏み入れるべきではない場所にも行けるように作られている。

CMUチーム戦略は、4輪の探査車に加えて、アマチュアが使うような小さなドローンを中心に据えたマルチロボット方式を採用するもの。「われわれのシステムには、まず地上のロボットがあります。これが地形に合わせて進みます」と、このプロジェクトのアドバイザーを務めるCMUのSteve Willits氏は言う。「さらに、6つのプロペラを持つ無人の飛行装置も含まれます。鉱山の中の、さまざまな領域を探索するのに必要な機材をすべて備えたものです」。

探査車は、3DカメラとLIDAR(レーザー測距装置)を使って、ナビゲーション機能を働かせながら周囲環境の地図を作成する。瓦礫の中から人間を探すことも可能だ。残骸にぶつかったり、通路が狭かったり、階段のような人造の障害物によって動けなくなると、今度はドローンが車体の後部から飛び出して捜索を続ける。

このような捜索の際、探査車は非常に頑丈に作られたWiFiリピーターを、ときどき後部から落としながら進む。迷子にならないように目印として落とすパンくずのようなものだ。これで通信距離を伸ばすことができる。これらの大部分は、まだ初期段階のもの。チームは、探査車とドローンの動作を実演することはできたものの、まだそれらを連携して動作させる手法は確立していない。

ロボットのコンテストは今年の8月に開始される。最初は規定のTunnel Circuitを使う。その後2020年2月には、人工的なUrban Circuitで、さらにその年の8月にはCave Circuitと続く。最後のFinal Eventは、2021年の8月だ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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TechCrunch Japan

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