世間はまだ3Dプリントを怖がっている: イギリスの警察が家宅捜査で銃の部品を見つけた(と主張)

ついに、それが起きた。イギリスのマンチェスター大都市圏警察は、捜索した犯罪容疑者の家で、3Dプリンタと3Dプリントされた銃の部品を見つけた。警察は、誇らしげに発表した

捜索時に警官は、3Dプリンタと、3Dプリントされたプラスチック製の弾倉と引金と思われる物を発見した。これらを組み立てると、3Dプリントによる本物の銃が出来上がるものと思われる。

残念ながら、彼らはまったく間違っている。

問題の品物、引金と弾倉のように見える小片(右図)は、Replicator 2のドライブブロックフィラメントスプールホルダーを下手くそにプリントしたものだ。そんな部品が必要なのは、自分で3Dプリンタを3Dプリントしようとするときに限る。犯人はプラスチックとして植物由来のPLAを使っているが、それはヘビーデューティーな用途には無理だ。銃の発射なんか、できっこない。

プリンタ(上図)はMakerbot 2らしいが、それはPLAをプリントできる唯一の機種だ。すでにネット上には、犯人やイギリスの警察をあざける声が飛び交っている:

この種のFUD(fear, uncertainty, and doubt)は、あっという間に世界中に広まり、あちこちの政府が介入してくる。Defense DistributedのCody Wilsonは、ほとんど使い物にならない3Dプリント銃でメディアの大騒ぎを惹き起こしたが、おかげで3Dプリントは無知な世間から冷たい目で見られるようになった。

でもWilsonの銃は、素材が正しくてプリンタが十分に高精細なら、実際に弾を発射できて、銃を持ってる人間ではなく、銃の前方にいる人間を殺せるだろう。しかし、今回の、イギリスの警察が見つけた‘銃’は、単なるプラスチックごみだ。

出典: Buzzfeed

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))