中国のメーカー、Doogeeが見せるスマホカメラの未来

Mobile World Congressで開催されたDoogeeのプレス会見は、聞いたことのない会社らしいものだった。小規模で、地味で、場所はカンファレンス会場の向かいのホテル地下の第二会議室。これはスマートフォンの2軍制度のようなもので、発表する会社は、世界の大手モバイル会社の騒音に埋もれることなく注目されようと必死だ。

それは世界で認められるために一歩ずつ踏み出しているこの会社にとって大きな願いだ。2013年創業のDoogeeは、これまで国際市場で少々変わった製品を作ってきた。同社はハンガリー、チェコ共和国、アルジェリアなどの地域ではトップ5に食い込んだと信じている。さらに今回のバルセロナへの旅を利用して、現地の大規模小売店、MediaMarketを通じてスペインでの地盤を固めようとしている。

同社のCEO XinchaoはTechCrunchに、米国市場も視野に入れていると語ったが、通信キャリアーが主要な課題であることも認め、最近同じ中国企業であるZTEとOnePlusが米国で問題に遭遇していることを挙げた。

今年最大の発表であるDoogee VはiPhoneの低価格なコピー品だ。この製品はAppleの最新フラグシップ機のデザインをいくつか借用しており、同社の代表は製品の説明をしながらすばやく端末を立ち上げた。

4月末発売予定の同機はAppleやSamsungの主要機種よりかなり安くなるはずだ。しかし正直なところ、個人的にこの端末(少なくともプロトタイプ)の方の見た目はかなり劣る。それでも、画面には指紋センサーが内蔵されている。このシステムは指紋に明るいOLEDを当ててその画像をセンサーに送り込むしくみだ

業界他社と同じくこの会社も全画面ディスプレイに突き進んでいる。画面上端にはiPhone X風の「ノッチ」も見られる。同社はカメラ「問題」に対応するべく何種類かのプロトタイプを披露した。ひとつは端末の裏面から回転して出てくるタイプ(今の流行らしい)。昔のスライド式携帯電話のようにカメラがポップアップするタイプもある。

長年開発中の折り曲げ可能画面の最新プロトタイプも披露した。同社はこの技術を使って、折り畳み式で開くと大画面になる端末を計画している。ZTEのAxon Mと似ているが、大きな隙間がないことを期待している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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