中国工場でのテスラModel 3生産の準備は順調,

Tesla(テスラ)は7月24日、今年末までに上海工場で生産を開始する予定のModel 3の準備が順調に進んでいることを発表した。今年の末という期限はテスラにとって、この先販売を伸ばし高額な輸送コストと関税を避けるためには重要なマイルストーンである。

ギガファクトリー上海(The Gigfactory Shanghai)は「順調に建築が進んでいます」と、テスラは株主に向けた第2四半期報告書の中で報告している。生産の第1段階に備えて、第2四半期には製造機械の工場内への搬入が開始された。

「ギガファクトリー上海の立ち上げのタイミングにもよりますが、2020年6月30日までの12カ月間に、世界で50万台を超える車両の生産をすることを目標として掲げ続けます」と同社は書いている。

テスラは4月24日に提出された第1四半期決算報告書の中では、今年第4四半期の始めまでに量産体制に達することで、世界で50万台の生産を「目指している」と記載していた。「とはいえ、現段階の状況をみると、2020年6月30日までの12カ月の間に、世界で50万台以上の生産を行えるようになる可能性の方が高いでしょう」とも書いていたのだ。

中国工場の生産ラインは、年間15万台の生産能力を持ち、カリフォルニア州フレモントにある工場のModel 3ラインよりも単純化され、より費用対効果の高いものになるだろう。以前テスラは、このModel 3の第2世代ラインは、フレモントのModel 3関連ラインならびにネバダ州スパークスのギガファクトリーに比べて、少なくとも単位あたり50%はコストが下がるだろうと語っていた。

テスラは、販売の勢いを継続するために中国でのセールスに期待している。

「昨年、中国の消費者が中型プレミアムセダンを50万台以上購入したことを考えると、この市場はテスラにとって強力な長期的チャンスをもたらしています」と、同社は水曜日に述べている。

Model 3を現地生産することで、輸送料と関税を削減できる。しかし、それがすべての障害を取り除いてくれるわけではない。

中国での自動車販売は昨年から打撃を受けてきた。回復の最初の兆候は、今月初めに中国乗用車協会が発表した暫定的な数字が、6月の自動車販売台数が、前年同期比で4.9%増の180万台に達したことである。これは、世界最大の市場における2018年5月以来の最初の増加だった。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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